2012年10月20日土曜日

産前産後アレコレ:「落ち着いたら赤ちゃん見に行くね〜」がベスト?!


今週、マドレボニータの産後セルフケアインストラクター、吉田紫磨子さんのお宅に「産後ヘルプ」をしに行ってきました。
9月に第4子を出産した紫磨子さん、先週で産後4週間を過ぎ、少しずつ行動を再開した週でしたが、まだまだヘルプがあるとありがたい~と言ってくれました★

お昼を持参して11時に到着。
洗濯たたみ、掃除、沐浴などしました。
お昼を食べている間に赤ちゃんが「抱っこ~!」とばかりに呼んだので、抱っこさせてもらい、紫磨子さんにはゆっくりごはんを食べてもらいましたよ。


紫磨子さんがもろもろを一枚の写真にまとめ、ブログでも触れてくださいました。うれし~ので、拝借して掲載しまっす。

この「マドレ式産後ヘルプ」NPO法人マドレボニータのスタッフやインストラクターが始めて、徐々に会員さんなどの間でも広まりつつあります。


お友だちに赤ちゃんが生まれたら・・・
「まずはゆっくり休んでね。落ち着いたら赤ちゃんの顔見に行かせてね~★」とかってメール送ってませんか?

私は、送ってました。
それで、ケーキなどを持って友だちと連れ立って遊びに行ったりもしてました。
赤ちゃんをつんつんとさわって、時にはちょこっと抱っこさせてもらって、きゃー小さいね~といっては、泣いちゃってすぐ戻す・・・やっぱりママが一番なのね★なんて思っちゃってました。

それも、喜んでもらえてた、とは思います。私の産後も友だちが来てくれるとうれしかった!
だって、産後って外界とは完全シャットアウトされてるから、私のこと覚えててくれたんだ~(涙)って、ありがたかったです。
赤ちゃんも、そんなに勝手には触れないですよね。

でも、「産褥期(産後6~8週間くらいまでを指します)」のことや、この「産後ヘルプ」を知って、もっと友だちが助かり、うれしいことをしてあげることができるのか!と知りました。

例えば、産褥期ってこうなんだ!ってことがわかったんです。

・「落ち着く」前の時期こそ孤独、家族以外の人と会って話がしたい
・特に産後4週間は、母乳をあげる以外は全て人に委ねて回復に努める時期→人手が必要!
・2人目以降の出産なら、上の子の面倒を見る人が要る→無理を押して産褥婦が相手をするのが愛情でも美徳でもない!(かえって回復が遅れ、赤ちゃんにも上の子にも逆効果のおそれも)
・パートナーや親御さんがサポートしているから大丈夫?!→家族も疲弊する。家族だけで何とか乗り切ればいいわけじゃない!
・ケーキよりも、おかずがうれしい。産後の回復期こそきちんとした食事が必要なのに、食べられないことが多い。それに、母乳のためにケーキなどをセーブしていることが多い!
・「お客さん」として行くのは、産褥婦に負担をかける(部屋片付けさせたり、お茶出してもらったり…)。
・沐浴は超重労働。産褥婦が1人で…なんてもってのほか!(そして、ものすごく大変なので1日にやることの中でも特に気が重い→でもヘルプでやると超新鮮で楽しい!)
・一日中抱っこで疲れているので、かわりに抱っこしてもらうだけでもとっても助かる!ごはんも両手をつかって食べれると美味しい…★  などなど


私もよかれと思って「落ち着いたら…」と思ってたんですよね。
負担をかけないようにと思ってごはんどきを避けて、手ぶらじゃ悪いしお茶菓子かなって持って行ってたし。
誰もがそうなんだと思います。

ではその産褥婦にとって本当に必要で喜ばれる「マドレ式産後ヘルプ」ってどんなの?というのをかいつまんでご紹介します。

まず、産前のうちに、周りが声を掛け合ってヘルプメンバーを募ります。
そして準備も産前に。ヘルプしてもらいやすいように、妊婦と家族とヘルプの音頭をとる人などが中心となって準備します(家までの道順や家族の特徴、お願いしたいヘルプをまとめ、メンバーに共有したり、台所の道具や食材のありかをわかるようにラベリングしたり、沐浴や家事をしてもらいやすいようセットしたり…)。

最近はヘルプしてもらいやすいようにお家を事前に見てもらい、家族との顔合わせも兼ねての「よろしくおねがいします会」を開く人もいます。

出産後はパートナーとヘルプメンバーが連絡を取り合い進めます(産褥婦は入りません。目を休ませるため、PCやケータイの使用を控えているし、その調整自体が負荷で体が休まらないのでは本末転倒なので)。

Googleドキュメント(ネット上で1つのドキュメントにみんなでアクセスできて書き込めるしくみ)でスケジュールを共有して、自分がヘルプに行ける日や時間帯、できるヘルプを書き込みます(これのお陰でいつ行ってもいいのか、ヘルプが足りてないのはいつか、どんなヘルプが必要かがわかる!)。
パートナーは検診や家族の予定、自分の休みの日や帰宅予定時間、その日にお願いしたいヘルプなどを書き込みます。また、その日に誰が何時に来てくれるかを産褥婦に伝えるのもパートナーです。
一見アナログに見えて、実はクラウドサービスが可能にした、最先端なしくみなのかもしれないです。

さて、実際にヘルプに行ったら、産褥婦にはしっかり休んでもらい、必要なヘルプをします。
もちろん、産褥婦の体調次第では、話し相手になり「シャバの空気」を届けることも、とっても喜ばれます★
その日にヘルプしたことや気付いたこと(本人の心身の様子、赤ちゃんや上の子の様子)、新たに産褥婦から聞いて知った情報などもドキュメントに書き込み、「申し送り」をします。
こんな食材が余っている、逆にない、というようなことも書いておくと、パートナーや次にヘルプする人にとって参考になります。

この「マドレ式産後ヘルプ」は、紫磨子さんの第3子の産褥期にほぼ今のかたちになりました(もちろん、個々のケースでK.U.F.U.が生まれ、次の人に採用され…と常に進化していますが)。
その時の様子は『産褥記2』(マドレストアにて販売中)に詳しく書かれていますので、これ以上の詳細はそちらにて。
自分の産褥期に産後ヘルプをお願いしてみたい、今度出産する友人の産後ヘルプをしたい、という方はぜひバイブル的にこの本をお読みいただければと思います。

また、吉田紫磨子さんは今回の産褥期も毎日ブログを更新していましたので、こちらもご覧ください
(もちろん、PCで書いていたわけではありません!紙に手書きしたものをパートナーが画像にしてブログアップをされていました)。

こんな偉そうに自分が考えだしたかのようにブログで紹介している私ですが、
私がはじめて産後ヘルプをしたのは昨年だし、今もまだまだビギナーです。
他の人のヘルプの記録やお話を聞くと、そんなこともしてあげるといいのか、と感心したりもしますし、自分が子どもの保育園の迎えに行かねばならず、一番人手が必要な夕方~夜へのヘルプは行けたことがないし、自分の家事力の低さに申し訳なく思ったりもします
(冷蔵庫を覗いて、あるものでちゃちゃっとおかずを作る、とか厳しいです><)。

が、誰もが何でもできればいいのではなく、家事ができる人や新生児の扱いを知っている人じゃなきゃヘルプできないのでもない
自分の能力や状況に応じてできることを持ち寄り、みんなで支え合ってヘルプしていきながら、徐々にできることを増やしていけたらそれが自分の成長にもなるのかも
(一緒に学生や出産を経験していない人を連れて行くのもいいと思います)。

ヘルプをすることは、産褥婦や家族の助けになりますし、実際とても喜んでもらえます。
でも、ヘルプする側もとっても幸せな気持ちになり、ありがとうって気持ちになります
普段会う時は他の人もいたりして、実はじっくり2人でこんな風に話したことなかったなあ~ということもあり、その後、前以上に親しくなれた、ということも(私は過去にヘルプした人全員に対してそう感じています)。


この「産後ヘルプ」を広く伝えるために、みんなブログやSNSでその様子を発信していますが、それを見た方が、これをマドレボニータが団体の「活動」の柱のひとつとしてやっているのかと思い違いされることがあります。
「そうできたらいいけどねー」というように、とっても理想的だけど一部の特殊の人がすなるもの、と見えてしまうようです。
「ヘルプにお金を払っていないのですか?!」とびっくりされることも…。
→払わないですよ~。出産祝いをもって赤ちゃんの顔を見に来てもらうのにお金払わないですよね?

そう反応されたときは、「活動ではなく『文化』です」、と言っています。
誰かが出産したときに、まわりの人は当たり前にこうするもの、というような「文化」になればいいなあということです。

ちなみに、お金を払ってお願いする「産褥ヘルプサービス」というのも、最近徐々にでてきています。
(何と立ち上げた方は30代の男性!毎日更新のブログがおもしろすぎます)

友人同士のヘルプとこうしたサービスのどちらが理想、というのはありません。
うまく組み合わせてもいいと思います。
大切なのは、産褥婦が心身ともにしっかり休めること、
家族だけで抱えて疲弊してしまったり、家庭が殺伐としてしまわずに、順調に子育てのスタートが切れることです。

しかし、「文化」ゆえに、誰もがこんな産褥期が過ごせるようになるには長い時間がかかるでしょう(正直、永遠に来ないと思う)。
こうしたヘルプを受け入れるには、出産した本人とそのパートナーの理解と協力が不可欠です(特にパートナー!)。オトナにとって「委ねて、感謝する」ということがとても難しいことでもあります。

そもそも産後直後の女性がどのような状態で、どんな生活をすべきかという基本的な情報を知らなければ、このようなヘルプが必要ということも理解できないと思いますが、それを知る機会がないまま産後を迎えてしまう人が大半です。
外から働きかけたり助言したり、環境の一部を整えたりすることはできますが、限界があります。

自分の産後も全くそんな体制を取れていなかったし、今の私も、周りで出産する全ての友人知人の産褥期にヘルプに行けてるわけじゃない。

ほぼ全員がマドレで働いている人か、会員さんです。

では、産後ヘルプの環境が整っていなかったら、全くヘルプできなくても仕方ない、というのでいいのか(いや、違う)。

「理想の産後ヘルプ」か「落ち着いたら遊びに行くねー」の2者択一にならずに済む
その間を埋めるいろんな方法、こんなことならできるかも?こんなことから始められるかも?
ということも考えて実践&発信していけたらいいなあと個人的には思っています。

また、いずれにしても産前にどれだけ準備し、話がしておけるか?ということが大切なので、そのためにはどんなことをお伝えすればいいのか?ということも考えたいです。

***
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