2013年7月11日木曜日

モコレコメン:読んだそばから「情報」の見方が変わるかも/本『メディアの仕組み』(池上彰×津田大介)

池上彰さんと津田大介さんがお二人で本を出した、ということをTwitterで知りました。
早速Amazonで検索してみたのだけど、ひっかかりません。
お二人の本なら「メディアの」くらいの検索で一番上にくると思ったのに。

Google検索してわかったのですが、この本初版はネット書店で販売しないそうなのです。
リアルの書店だけ、ということで翌日外出した際に購入。

「メディアの仕組み」(夜間飛行/池上彰×津田大介)です。
発行元はメルマガを発行する会社。初版を取り扱っている書店リストはコチラです。

お二人の対談を本にしたもの、ということでとても読みやすく、
寝落ちせずに済んだ布団の上で大半を読み、寝落ち。
朝ちょっと早く起きたのでそのまま続きを読んで読了。

津田大介さんは以前「情報の呼吸法」を読み、誠実で、人一倍努力され、やるべきことをやってきている方だなあ、だからネットで炎上しても動じず、ぶれないのだろうなあ(というのも偉そうな書き方ですが…)と感じて、Twitterを中心に発信されるものを追っています。今回本を読んで、ついに有料メルマガにも登録しようと思いました。

池上彰さんは…この本の中で津田さんが大学生のときに「週間こどもニュース(NHK)を見てびっくりした」と書かれていましたが、私が池上さんを認識したのはもっと早く(自慢?)、中学生のとき(私は津田さんの2歳下です)。

池上さんがNHKの記者として「首都圏ニュース」に出ていた頃なのですが、ニュースの最後にさりげなく(?)だじゃれをいい、その直後の沈黙のこちらの反応を伺っているような、笑いそうな笑ってなさそうな表情を見たときに、「このひと…NHKなのに…すごい!」と思ったのでした。

高校時代のアルバムを見ると、部活の休み時間のスナップに教室の黒板がうつっていて、そこに私が書いた池上さんの似顔絵が…。そんなに好きだったのか。

もちろん「週間こどもニュース」も見ていました☆
その後の活躍は広く知られるとおりです。


さて、本を読んでの感想ですが、
活字なのにここまで書いてある!と思った箇所がいくつかあり、おもしろかったです。

構成はこんなです。
第1章 テレビの仕組み(テレビにタブーはあるのか?)
第2章 新聞の仕組み(新聞は生き残れるのか?)
第3章 ネットの仕組み(ネットは世界を変えるのか?)
第4章 情報で世の中を動かす方法(事実とは何か? 真実とは何か?)
第5章 「伝える」力の育て方(世の中はそんなに単純ではない?)


第1章の「テレビの仕組み」は正直、もう少しこの対談を長く続けてほしかった…と思いました。
311直後に原発事故に関する報道をマスコミがなぜしっかりできなかったのかについては理解できましたが、ではその後は…?ということをもう少し知りたかったかも。

第2章の「新聞の仕組み」は特におもしろかった!
「あること」に触れられていたのが衝撃でしたし、そのことが意外なことに関係していると知ることができてびっくり。
ちなみに、こんな話題が出ていたとパートナーにしたら、即「読む!」と言っていました。

津田さんが示した2つの新聞社が生き残る道というのも、一つは既に知っている人は知ってることなのかもしれませんが、なるほど納得。

第3章の「ネットの仕組み」は、イスラム圏の民主化運動や中国の情報統制について、事例を挙げての解説がわかりやすかったです。
後半の「ネットリテラシー」についても、自分のリテラシー、これからネットに当たり前に触れて行く子どもたちのリテラシー、
ネット選挙が解禁となる一方、ネットでの失言が文字通り命取りになってしまうできごとも起きている政治家のリテラシーなどさまざまな側面からの指摘がありおもしろかったです。

第4・5章では池上さん・津田さん両者が「伝える」ということをどう考え、何に気をつけ、日々どう臨んでいるかについて垣間みることができました。
彼らが発信するものは頻繁に触れることができても、どういう思いがあり、特徴があるのかというのはあまり意識できていませんでしたが、読んでみるとものすごくおもしろくかったです。他の著書も読んだり、これから彼らが発信しているときにそのスタンスについても意識したりしてみます。

私も「伝える」ことは自分が生きていく上での大切なテーマです。
自分の伝える上でのスタンスはどうなっているか?どうしたいか?
伝えたいことを適切に伝えるにはどうしたらいいのか?
そもそもなぜ伝えたいのか?
…と考えていきたいので、ここについてはまた再読したいです。

そういえば、少し前にTBSラジオの荻上チキさんの「Session-22」で池上彰さんの現場にこだわる仕事術についての話がありました(本人出演ではありません)。
池上さんの気力、体力にびっくり。…彼にもほんとに1日24時間しかないのか?
Podcastもあります。10分くらいです。よろしければコチラから。

なお、この本、初版は電子書籍版の無料ダウンロードができるようになっています。
また、旬の話題もあるので、読みたいと思ったら先延ばしにしておく理由はないかなと思います。
せっかくなら参院選前に!で、選挙開票速報特番は池上さんが担当するテレ東を観たらより深読みできそうです★

最後に、なぜ初版をリアル書店での販売に限定したか、についてもその理由かなと思われる話が2、3カ所出てきます。
ブログの冒頭で、Amazonで検索したのに出てこない!と書きましたが、書名をみかけると、ほとんど無意識にAmazonで検索している自分に気づきました
ネットで購入できるのは便利で、特に産後は圧倒的に書店にふらっと行くことがなくなってしまっていましたが、あえて書店に足を運ぶようにしてみたいと思いました。

  

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