2013年7月3日水曜日

ラジオ:『kirakira☆アヴェニュー』最終回/7月からは『まちともプラス』に出演します!

2011年4月にスタートし、私は翌年の2012年春から関わってきたFM西東京の『kirakira☆アヴェニュー』。
7月からの局の番組改編に伴い、6月をもって終了しました。

先週の金曜日は最終回!ということで、
パーソナリティ5名、アシスタント1名、番組OG1名の総勢7名の「女子」でお送りしました☆
ヘビーリスナーさんからの差し入れや熱いメッセージをいただき、
OGさんからもプレゼント(プリザーブドフラワー!)も届き…。

↑みなさんに教えていただいてできるようになったミキサーに立候補(右端が私)
 (なのに冒頭のBGMやマイクがうまく入れず、最終回なのにきちんとタイトルコール入れられず…)

↑髪の毛ボサボサ>< 
…これはですね、そのオープニングのバタバタでヘッドホンをつけたり外したりしていたためです。
しかも私はヘッドホンを左だけあてて右ははずして外の音を聴きたいタイプなのでこんな感じで…(言い訳)。

↑本番終了直後の集合写真ー!
次の番組も同じスタジオで生放送なので、2分で入れ替わらなければならないのです。
感慨にふける間もなく外へ…w

さて、今までをちょっと振り返ってみますと、
kirakiraのパーソナリティ2名が転居などを機に卒業され、
ゆくゆくは一人で2時間生放送を担当できるよう目指してやってみない?という声をかけていただいたのが1年4か月前。
最初に「kirakiraトーク」コーナーにレポーターとして出演したときは、かなり細かく台本みたいなものを持参したものです…。

そこからアシスタントパーソナリティとして、曜日を決めずに4人のパーソナリティの番組に同席させてもらって、部分的に担当させてもらって覚えていきました。

2時間一人で…というのは「ワンマン」とよばれているもので、ミキサーも含めてぜんぶ一人でやる、ということです。
夏頃からミキサーの操作方法を教えてもらいましたが、最初はむ、無理だ…!と思いました。
残り時間も見ながら、しゃべりながら、次のBGMやCDを準備したり、電話をつないだり、
天気交通などの最新情報も確認して読み上げ、
リスナーからのメッセージはメール、Twitter、Facebook、FAXのどこから来るかわからないのでこまめにチェックって!!

でも…やるしかないと思ったらできるようになるものですね。
だって
未経験の私にやらせてみようと思ってくれた人たちの期待にこたえたいし、
引き受けた時点でそこがまず目指すべきゴールだってわかってたわけだし、
聴いている人やスポンサーさんには未経験とか関係ないし。

もちろん、みなさんのOJTがすごく自然でスムーズで、わかりやすく教えていただけたというのも大きいです!
年齢を重ねると、素直に謙虚に指摘を受け入れたり教えてもらったりというのが難しくなる…と一般的に言われていますが、あまりに今まで縁がなかった領域すぎて、ほんとに新卒のように教えてもらいました。

生放送なので、もしも失敗してしまっても、引きずるわけにはいきません。
かといって、また同じ間違いをするわけにもいかないので、
失敗したことの恥ずかしさだけはさっさと流して、教訓だけ心に残して立て直していく・・・みたいな気持ちの切り替えもけっこうできるようになりました。

これってラジオに限らず、人前で表現するときに大切なことだと思います。

でも振り返ってみると、ワンマンデビューが10月末というのは、ちょっと時間がかかってしまったな…自分がもっとドライブをかけていくべきだったと申し訳なく思っています。


カミカミになってしまったり、ミキサー操作にあたふたしたりしながらも、
どんなテーマでどんな情報を伝えたいか?というのは早いうちから楽しみながらやっていました。
振り返れば私のFMとの関わりのはじまりは、ある番組の市民レポーターです。
だからこれを伝えたい!紹介したい!という気持ちはもともとすごくあるんだなあと思います。

そんな中で特におもしろい!と思ったのがゲストインタビューです。
実は記念すべきワンマンデビューの日もゲストに来ていただきました
そのときの様子はコチラ。ゲストは野本ゆみこさんでした)。

誰に来ていただくか、お願いして来ていただけるか、
来ていただいてどんなお話を伺えるか。
すごくパーソナリティとしての介在価値を感じました。
「どんなお話を伺えるか」は、ゲストのみなさんがお話上手で本当に助けていただきましたが^^

通常のテーマ以上に緊張するけど、スタジオであたらめて伺うと、知らなかったことがいっぱいあって、楽しい!

また、風疹の流行に関しての産科医太田寛先生のインタビューは、
こうして番組という場があったからこそ専門家にお話を伺えました。
さらにそのインタビューの書き起こしをブログに掲載(コチラです)することで、
13000人近い人にその情報をお届けすることができました。
すごいことだと思うと同時に責任の重さも感じます。

6/24(月)の私のkirakiraワンマン最終回では、
ゲストにお呼びした6組の近況をご紹介したのですが、
何とお願いした6組全員がメッセージをお寄せくださり、感激でした…!

Facebookのアカウントをお持ちの方は、コチラからその概要をご覧いただけます。

毎回リスナーさんや友人、家族がいろいろメッセージを送ってくれて、
うれしかったですし、本当に助けていただきました。
決まった時間にラジオをわざわざ聴き、しかも決まったテーマについて考え、
言葉にして送ってくれる…って普段習慣ない人には大変だし、面倒だと思います。

なので本当にありがたかったです。
私にできることといえば、送っていただいたメッセージを全部紹介することを目指す!ということでした。
あらためまして、ありがとうございました。

***

そんなわけで、kirakiraは終わってしまうのですが…
なんと7月からは月1回、ゲストインタビューの番組を担当させていただけることになりました★

6月まで12時台の「◯◯ランチボックス」内の1コーナーだった「まちとも」が、
12:00-12:45の45分番組「まちともプラス」として独立。
その第一水曜日を担当します!
30分間のゲストコーナーの前後には、フリートークや交通天気情報もお届けします。

さらにこれからは何と夜も再放送で聴けてしまいます☆
ゲストコーナーを19:00-19:30で再放送です。

担当する第一水曜日は「mokoscope」というサブタイトル(はい、このブログのタイトルと同じです★)で、
私「もこ」が気になる!という方をお招きし、その方の活動や今までの話、これからの夢をお伺いしていきます。
みなさんにもご参加いただけるイベントなどの情報もご紹介します。

ちなみに、「mokoscope」とサブタイトルを付けたい、とお願いしたのは私です。
自分ができる発信とは何か、しかもひとりよがりではなく、喜んでもらえるものは何か?
…と真摯に考えて丁寧にお伝えしていきたいと思います。

早速明日7/3(水)が記念すべき第1回!
ゲストは「ママイキ練馬」主催の石井智美さんと土原悠香さんです。
コーチングをベースにした母親向けの子育て講座、ママイキ。
私も昨年西東京で開催された際に受講しています。

受講生からのクチコミだけで全国各地に広がっているこの講座は、
自分の地域でママイキを開催したい!という母たちによる「主催」という活動がユニークなのです。
一つの地域活動、社会貢献、お金の報酬はないけれど「はたらく」の一つだなと思っているので、
その具体的な内容ややろうと思ったきっかけ、
やりがいについてじっくりお伺いしたいと思っています。


ぜひこれからもFM西東京をよろしくお願いします!!
「まちともプラス」はもちろん、
「kirakira☆アヴェニュー」だった時間帯(平日10-12時)に始まった「Pop'nタワー♪」もごひいきにー。


☆放送の聴き方☆

(1)西東京市周辺の方は、FMラジオを84.2MHzに合わせて聴く

それ以外の地域のかた、西東京周辺でも電波状況が悪いかたは以下の方法で。

(2)インターネットサイマルラジオで聴く
→ただPC環境によってはダウンロードが必要な場合があるので、事前にご確認をお勧めします。

(3)スマートフォンをお持ちの方は無料アプリ「TuneIn Radio」でも聴けます
→全国のコミュニティFM放送をはじめとして、海外のラジオ局の放送なども聴けてしまうオススメ無料アプリです。
・Google Play: https://play.google.com/store/apps/details?id=tunein.player&hl=ja
・App Store: https://itunes.apple.com/jp/app/tunein-radio/id418987775?mt=8

  

2013年6月25日火曜日

月イチで「マドレスピリット」を届けます ー『マドレ☆タイムズ』創刊!ー

先週、前から実現したいと思っていたことが形になりました。
NPO法人マドレボニータのメールマガジン創刊!
読んでいただくことを想定して編集していますが、
マドレボニータにご関心のある方なら教室受講の有無に限らず楽しんでいただけるはず!
ということで購読登録フォームも用意しました(フォームのURLは、文末に☆)。
今後、公式サイトからバックナンバーもお読みいただけるようにしようと思っています。

かなり前から「メルマガできたらいいよね」という話はあがりつつ、
果たして今の事務局スタッフの業務量のどこに入れていけるのか?
(しかも始めたらそう簡単にはやめられない、やめたくない)
ということで二の足を踏んでいました。

でも、昨年11月のインストラクター&スタッフの合宿で行った
「オープンスペーステクノロジー」というワークショップで、
再び「クラスの卒業生にメルマガを送る」というアイディアが出ました。
そのとき、同じグループのインストラクターが「あったらすごくうれしい!」
って賛同してくれて、やっぱりやりたい!という気持ちがわき上がり…。

今年の3月にメルマガ創刊プロジェクトのメンバー募集を呼びかけたところ、
あっという間に6人(インストラクター3名、事務局スタッフ3名)が集結!
何となく、今年の秋頃に創刊、3か月に1回くらい送れればいいかな
…と思っていたのに、4月のキックオフMTGで6月21日創刊、毎月発行!と決定☆

ちなみに、プロジェクトでは一度も対面では集まっていません。
メーリングリスト、Facebookグループ、Skype、Googleドライブで完結!
(マドレボニータのプロジェクトは基本そうです)

プロジェクトメンバー自身が産後女性として教室を受講したときの気持ち、
触れて衝撃をうけた「マドレスピリット」のこと、
今インストラクターとして、またはスタッフとして、深くコミットしているからこそ
持っている情報、見えている景色…

そういったものを、長くなりすぎないように気をつけつつ(笑)、
ぎゅぎゅっとつめこみました。
質実剛健かつもちろんユーモアも忘れずに★

インフォメーションコーナーもありますが、
「読み物」がメインになっています。
みんなが「マドレスピリット」と呼ぶ、考え方、スタンスなどもご紹介しています。
例えば創刊号では「呼称問題」についてとりあげました。


教室は、真剣な「産後のリハビリ」の場ではありますが、
とーっても楽しく、たくさん笑い、涙を流し…
人生の中でもインパクトのあるできごとだと思います。
だからこそ「美しい思い出」にしてほしくないというか。
あそこには本当の気持ちがあるけど、シャバに戻るとなかなかそうはいかないよねって、
厳しい社会の荒波にもまれるとそう思いたくなってしまうこともあるのかな…と思うのです。

でも、月1回、この暑苦しい(笑)メルマガが届いたら、ここに立ち返る、
というのがもっと日常になるかなーと思ったりしています。
時間をおいてマドレスピリットに触れたら、あ、そういうことか!
ってすとんと腹におちたりすることだってあるかもしれない。
そんなことをあれこれ想像しています。

マドレスピリットは、産後に関わりのある文脈で語られていることが多いけど、
それがいわんとしていることは「産後」限定じゃなくて、
本質的な「生き方」のヒントや軸、拠り所になるものだとも思いますし。

なので、今、産前産後かどうかに関わらず、性別も問わず、
「マドレスピリット」に触れてみたいという方はぜひ購読してみてください!!
配信ご希望の方は、お手数ですが下記登録フォームよりお手続きをお願いします
(2分もかかりません!)
マドレボニータメールマガジン『マドレ☆タイムズ』登録フォーム
もう一つ、私の中でテーマに持っているのが、
メルマガを通じて「NPOってこういうことか!と知ってもらう」ということです。
これについては、メルマガについてというよりは、
それ自体をテーマとしてあらためて書きたいと思います。

  

2013年6月20日木曜日

モコレコメン:子育て中だって人は成長する権利と義務がある/本『子どもが育つ条件』

最近何冊かの本を平行して読んでいて、どれも途中まで読み、
外出時に2冊持って出るんだけど(1冊だと途中で読み終えたらどうしようとか思い)、
どちらもほとんど読めずに帰宅…ということが続いていました。
そんな中からこの本が一抜け!(笑)

『子どもが育つ条件』柏木惠子 著(岩波新書 1142)

タイトルを見ると、三歳児神話を信じている人が手に取りそうですが、
家族心理学の研究が進むにしたがってその神話が幻想にすぎないということがわかった、
ということが実証データに基づき明快に語られます。

「◯◯ちゃんママ」としか呼ばれない違和感、
母となっても「母ではない自分」というペルソナを求める気持ち、
それができないと生まれるイライラ…
どれも覚えのある感覚、それを論理的に説明してもらって気持ちよかったです。

語られていることは、特別目新しくないのです。
でもそれは今まで私はほとんどマドレボニータ界隈で見聞きしたことでした。
このように活字で、新書になっているのか!と驚きました。

人間の成長・進歩の欲求は大人になっても終わらない。
それが奪われることが不安をもたらすんですね。
子育てでキャリアが中断されることの不安は、経済的な事情とか、
いざ再び職を求めたときに自分に就ける仕事があるのかどうか?
という将来への不安ということが一般的に言われやすいです。

それも確かにありますが、では再就職が仮に約束されていたとしても、
中断して「育児に専念」している今を楽しく過ごせるか、というと、
そんな簡単なものではない(多少不安は減るかもしれないけど)。
むしろ仕事をしながら子育てしている女性よりも育児不安を抱えている比率が高い
というデータもあるそうです。
それはなぜか?というのが本当にわかりやすく解説されていました。

大人が自分の成長・進歩を横に置いておきながら、子どもだけに成長を促して、
さらに子どもの成長に自分を投影させられたら、反発を生む…。
確かにそうかも。
私は産後に出会った「(子どもに自分の)背中を見せる」という言葉が好きだけど、
今まで感覚的にわかる!そうだ!、と思いながら、
論理的に説明できることばを持っていませんでした。

今回、それは自分が大人になっても成長や進歩を諦めずに続ける姿を見せ、
人として健全に生きるということなのかと腹おちして、
じゃあ、どんな自分の背中を見せたいか?ということをもっと貪欲に、
明確に考えて行動したいと思いました。

この本は夫婦で読んで、共通の見解、子育ての指針として
時折立ち返る場所にしておきたいです。
少し子育てに理解のある(といわれている)男性だと、
「今日は子どもを見ているからママ業休んでリフレッシュしてきなよ」
とか言ってくれるようですが、必要なのはリフレッシュ…だけではないんですよね。
癒されたとしても、翌日にはイライラ戻りますもんね…。
でも、それだけ理解を示してくれるということは、適切な知識を得られれば、
その思いやりの気持ちを違うアクションに変えてくれるんじゃないかなと思います。

著者は、社会構造を変えないと問題は根本的に解決しない、と提言しています。
それは本当にそうだと思う。
でもそれを待っていて現状を諦めていたら自分の世代はそれで終わってしまいます。

この本やマドレボニータに出会った私は今の世代からこう生きていきたいし、
できる限り伝えていきたいなと思います。
こういった本を読んで想いをわかちあったり、
同じコンテキストで「親となって生きる」を語れる人を周りに増やしていけば、
そこから変わっていくこともあると信じています。

ブログの記事では私が印象的だった箇所を端的に拾ってしまいますので、
ご興味を持たれた方も、私の書き方に反発や違和感を持たれた方も(すみません)、
ぜひご一読いただければと思います。


 西東京市の図書館でも借りることができますよー。

  

2013年6月1日土曜日

極限まで自分と向き合う/産後セルフケアインストラクター養成コース

こんにちは。久々の更新です。

前回の記事「風疹の流行と対策」は、本当にたくさんの方にお読みいただき、
話題にしていただいたおかげで、今もコンスタントにアクセスがあります。
まだまだ流行は続いています。まだお読みでない方は、ぜひ読んでください!

そこから少し時間がかかってしまいましたが、所属する「NPO法人マドレボニータ」でも
流行をくいとめるための発信をしていこうということになりました。
来週から動き始めようと思っています。
産前・産後に深く関わる団体としてできることをやっていきたいです。

さて、そのマドレボニータの産後ケアプログラムをお伝えする
「産後セルフケアインストラクター」
現在24人の認定インストラクターがおり、全国約50カ所で「産後のボディケア&フィットネス教室」を開催しています。

この「産後セルフケアインストラクター」は「資格」ではなく新しい「職業」
認定を受けるには厳しいエントリーの条件があり、さらに家族を含めた生活まるごとをかける、24時間研修中といっても過言ではない半年間の養成コース。その過程でのいくつかの関門をのりこえた人だけが就ける職業なのです。
エントリーの準備から1年以上の期間を要します。

養成コースについてのマドレボニータ公式サイトのご案内はこちら

また認定を一度取れたら終わりではなく、継続した鍛錬とスキルの向上に努め、
他のインストラクターとともに経験や知恵をもちより、最適なプログラムを追求し続けることが求められます。

人前に立つと、華やかでぐっと人を引きつけ、大変さをみじんもみせないし、社会的な意義もやりがいもある、夢いっぱいの仕事。
私もなりたい!と憧れてくださる(って変な表現ですが…)方はたくさんいるのですが、
本当に「そう簡単にはなれない」ものだなあと、一昨日も実感する出来事がありました。

現在実施中の養成コース8期生2名の「実技試験」です。
養成コースの中盤の山場ともいえるこの試験。
この試験に通らなければ、この先の実際のお教室に参加しての研修プログラムに進めません。

結論からいうと、両名とも不合格でした。
私は事務局スタッフとして試験を見学させてもらい、途中エクササイズやセルフケアのレクチャーの生徒役をしました。


終わったときには、いろいろなことに胸がいっぱいになってしまい、
何も発信できる言葉がないと思いましたが、参加させてもらったからには、
つたなくても言葉にしなければと思い、その日の夜にTwitterに連続ツイートをしました。
今日はそのツイートを全文引用したいと思います。

***

【実技試験1】昨日は @madrebonita の産後セルフケアインストラクター養成コース8期生の実技試験でした。事務局スタッフとしては見守ることしかできないけど、何かしたくて、生徒役として参加させてもらいました。養成コースについては http://bit.ly/pK0nlk 

【実技試験2】養成コースは想像を絶する厳しさ。エントリーまでの準備期間も含めると約1年。その1年だってちょろっとDVD見て、座学受けて簡単な筆記試験で通るの前提、みたいなものではない。期間の長さだけでなく、毎日の密度も濃い。家族も含め、生活丸ごとを養成コースのために組み立て直す。

【実技試験3】今回の試験は大きく身体スキルをみるもの、実際の教室を想定してリードやレクチャーをするものの2種。生徒役としてエクササイズやセルフケアに参加。私は講評はできませんが、初めて産後クラスに通った頃の自分だったらどう感じるか?と想像しながら生徒役をさせてもらいました。

【実技試験4】受講する側からすると、目線が合わないとこんなにも不安な気持ちになるのか、インストラクターが頭が真っ白になった途端にこんなにもそれが伝わってしまうのか、その言葉や話の構成が自分のものになっていないと聞いていてもこんなにも頭に入ってこないのか…。この人大丈夫かしら、と気になった途端に「産後の心と身体のリハビリ」のための場でなくなってしまう。

【実技試験5】インストラクターがこともなげに行っているように見えることは、実はものすごく難しく、鍛錬、努力の末に培われ、さらにたゆまずに磨き続けているからこそなんだ、と再実感。一朝一夕には近づかないけど、デビューしたてだから仕方ないよね、なんて自分の産後の心身の回復がかかってたら言えない。

【実技試験6】その上、伝える内容だけで頭と気持ちがいっぱいいっぱいになっていたら伝わらない。クラスを見渡し、ひとりひとりを見て臨機応変に対応する、みんなが安心してついて来れるように余裕をもつ、そのためにはメモリの空き容量がまだまだあるパソコンのようでなければ、つとまらない…。

【実技試験7】…と言うは易し。自分の今までに、ここまで自分自身がシビアに問われる場に身を置いたことがあったろうか。しかもここまでハードルの高いタスクを、メモリ空き容量ある状態で…なんて。

【実技試験8】私もやるべきことがいっぱいあり気持ちだけ焦って、というときに「でも結局ひとつひとつやってくしかない」と思い直すんだけど、それも本当にその方法が適切か?目的達成にかなってるか?期日に間に合うのか?と考えてK.U.F.U.していかないと。歩みを止めず、でも惰性にならず。

【実技試験9】インストラクターではなく、事務局スタッフである私にできることってなんだろう、と改めて問い直す。8期生のために、現役インストラクターのために、産後女性のためにできること。応援したくて行ったんだけど、自分の来し方と行く末もとても考えさせられる機会をもらいました。

【実技試験10】もっと自分たちの活動について語れるようになる、ファンドレイジングの理論や手法を学び実践する、人や文化、芸術に関心をもって触れる、年齢を重ねてもダメだししてもらえるような人でいる…。このできることを具体的に落としこんでいかないと目標のままになってしまう。

【実技試験11】自分がattractiveでなければ、少なくとも少しでもそうなれるよう心がけていなければ、どんなに正しい発信をしても届かない。まわりに魅力的な人ばかりで、私はそうはなれないので違う領域で貢献しますなんて思ってたけど、事務方だからこそ必要なことなのかもしれないな。

【実技試験12】やっぱりこの2人に乗り越えてほしいって思った。奈良にも教室ができました、埼玉にインストラクターが増えました!って迷いなく、感慨深く発信できる日が来てほしい。この1か月が自分の人生も変えるけど、この先出会うことになる未来の産後女性たちの人生だって変える局面。

【実技試験】 昨日の産後セルフケアインストラクター実技試験についての連続ツイート、ひとまずここまでといたします。 @35hareruya @mika_yasuyo 、悔し涙をエネルギーにかえて!!

***

人生にそう何度もない(いや、一度もないかもしれない)正念場にいる二人から、いろいろなことを教えられ、自分の来し方と行く末を考えました。

というわけで、8期生が無事デビューできるかどうかは本当にわからない状況です。
将来教室に来てくださる産後女性のためにも、おまけや妥協で通過、はありません。

インストラクターではない私にはできることが限られていますが、
ツイートにもあるように、事務局スタッフとしてやるべきことを粛々と、でもK.U.F.U.の余地がないかを常に考えつつやっていきたいと思います。

この養成コース生の様子も含め、マドレボニータの活動についてはFacebookページにてほぼ毎日発信しておりますので、よろしければ「いいね!」を押して情報を受け取ってください。

  

2013年4月11日木曜日

基本から対策までわかる!「風疹」問題/太田寛先生(瀬戸病院産婦人科医師)に伺いました

今、大問題となっている風疹の流行。
テレビでもやっているけど、イマイチ自分に何か対応が必要なのか、わかりにくいですよね。テレビの報道の熱気と、周りとの空気感の違いに、戸惑います。
私自身がしっかり知りたい!と思っていたこともあり、4/8(月)、私がパーソナリティを担当しているFM西東京の「kirakira☆アヴェニュー」にてゲストをお招きして、今回の流行について基本的なことからがっつりお伺いしました。

ラジオでお話いただいた内容を、ほぼそのまま書き起こしました。さらに追加の情報も含んでいます。なので、長いです。
でも、ものすごくわかりやすいし、問題の背景、理由も納得がいくと思います。
私の夫はこの原稿を読んだ翌日にワクチン接種に行きました。

やはり専門的な話なので、自分で説明しようとすると、何かあまり切迫感とか、必要性とか伝えるのが難しい問題だなあと思います。他の人にも知ってほしいと思ったら、よろしければこの記事をお勧めくださいね。


ゲストの太田寛先生にはこの書き起こしの原稿の確認や加筆にもご協力いただきました。太田先生、本当にありがとうございます。

***

ゲスト:
太田 寛(おおた ひろし)先生
慈桜会 瀬戸病院 産婦人科医師/北里大学 医学部 公衆衛生学 助教
1989年京都大学工学部電気工学科卒業後、日本航空株式会社羽田整備工場に勤務。2000年東京医科歯科大学卒業。茅ヶ崎徳洲会総合病院産婦人科、日本赤十字社医療センター産婦人科勤務を経て、2009年北里大学医学部公衆衛生学助教に。2012年瀬戸病院産婦人科勤務、現在に至る。平成21年度厚労科研費補助金「新型インフルエンザ対策(A/H1N1)妊娠中や授乳中の人へ」パンフレット作成委員。日本医師会認定産業医、日本産科婦人科学会専門医。



――まず、風疹とはどういう病気なのでしょうか? 

一言で言えば、体にぶつぶつが出る病気ですね。みなさんは子どものときにかかって、終わってしまっている病気と思うかもしれないんですけど、そう簡単な話ではありません。まず、うつりかたは「飛沫感染」といって、インフルエンザと同じですね。つばとか、そういうのでうつる。患者のくしゃみの中のつばを吸い込んでしまったり、つばが手にくっついたりして、顔、目、鼻を通してうつるようなうつり方です。2〜3週間くらい潜伏期間があって、ぶつぶつが顔と体に最初に出て、数日で手足に広がって、3〜4日ぶつぶつが出て、長くて1週間くらい出る人もいますけれども、その程度で治っていく。だから、別名「三日ばしか」とも呼ばれています。病気自体は比較的軽くて、重い病気にはなりにくいです。数千人にひとりくらい(重く)なることはありますけど、だいたい軽く終わります。

追加:今回の流行では大人では重症化する確率が高いことがわかりました。東京都感染症情報センターより

昔は子どもが友だち同士でうつって…ということもあったんですが、今はワクチンが非常によくなって、かつみんなが打つようになったので、お子さんの患者はかなり少ないですね。今のお子さんはMRワクチン(風しん麻しんワクチン)というのを1歳のときと、小学校入学前の2回打っているはずですね。そこで2回打っていれば、ほぼかからないので、子どもたちにあまり患者はいない、ということです。 


――今回の流行ですが、なぜ今ここにきて流行っているのでしょうか?

ワクチンを打っていない大人が大勢いるから、です。さっき、軽い病気だと言ったのに、何でこんなに何度も何度もテレビニュースでも流れるかというと、これはもともと軽い病気なんだけど、妊婦さんにうつると、うまれた赤ちゃんに障がいを残すことがあることが大きな問題だからです(先天性風疹症候群)。妊娠の初期に、もしそのお母さんに免疫がなくてですね、風疹にかかるとそれがお腹の赤ちゃんにうつってしまって、妊娠の初期だと80%以上の確率で赤ちゃんに障がいが出ます。妊娠週数が進むと障がいの残る確率は徐々に低下して、妊娠20週以降の感染であれば、ほぼ大丈夫です。障がいというのは、具体的に何かというと、うまれたときから白内障で目が見えない(出産後に数ヶ月してから白内障になる事もある)、心臓に穴があいてうまれてくる(後で手術をしなければならない)、あとは耳が全く聴こえない状態でうまれてくる、まあそういうものです。さらに精神発達障害なども起こります。もちろん、流産や死産もあります。

耳が聴こえない場合は、手術で人工内耳を入れる方法もありますが、体が大きくなるたびに何回か入れ替えなければいけません。心臓病や白内障も手術をすることになります。しかし、赤ちゃんですからね。負担も大きいですよね。と、そういうことが起こるというのが、今問題となっているわけです。病気自体は軽いんですけど、妊婦さんがうつってしまったときの、赤ちゃんへの感染による障がいが問題になっています。


――妊婦さん自身が、流行への対策としてワクチンを打つ、ということはできないというのは本当ですか?

はい、そうですね。風疹のワクチンは「生ワクチン」という、ウイルスを弱くして、それを打つことによってその病気の免疫をつける、というようなシステムのワクチンです。なので、ワクチンを打って1週間後くらいに、ウイルスが実際に体の中で増えることがあります。妊娠中に打つと、逆にその「先天性風疹症候群」を誘発してしまう可能性があるので打てない、ということです。

ただし、過去に間違いで妊娠しているのにワクチンを打ってしまった…という人は世界中に数千人いるのですが、ひとりもそれによって先天性風疹症候群というその障がいを起こした子どもはいません。よって、妊娠してるのにワクチンをうっちゃった、という人はそんなに心配しなくてもいいです。障害を起こすほどのウイルスは増えないということです。しかし、わざわざ妊娠中にワクチンを打ってはいけません。


――流行には、季節要因はあるのですか?また今後の流行拡大、または終息の見通しというのはたっているのですか?

普通は今ごろ(2013年4月)、春先からはやる病気なんです。なので、これから爆発的に…まあ既に爆発的なんですけど、これからさらに増えるんじゃないか、と恐れている専門家も多いですね。だから…どうやって止めるか、ということですね。で、流行が止まるかどうかということに関しては、今からどれだけの人がワクチンを打ってくれるかによって決まります。

流行を止めるには、人口の90%以上の人が免疫をもっていれば、次々とうつるという連鎖は止められることがわかっています。だから、たくさんの人がワクチンを打って、と言っても実はワクチン接種で免疫がつく人は実際には100%ではないので、100%の人がワクチンを打てば、90%以上に免疫がついて、一部免疫がつかない人がいても、隣の人にうつっていかないので、流行は止まる、と。それがいつ達成されるかで、流行が止まります。ワクチンで止めるのか、かかりまくって(結果として免疫がついて)止まるのか。


 ――現状は何パーセントくらい、という数字は出ているんですか?

大人だと…8割弱くらい、まあ年代によってちょっと違うんですけど、8割弱くらいですかね。流行が止まる数値ではないです。このまま対策が進まずにワクチンをうたない人が多いままだと、多くの方が感染して、妊婦さんにもうつって、そうすると赤ちゃんが…その1年後くらいに障がいをもってうまれてくるということです。さっきから問題にしている赤ちゃんの障がいというのは、風疹が去年の秋くらいから流行していて、そこから今(4月8日現在)までに全国で合計8人確認されています。ただし、一番軽い障がいは耳だけ聴こえない、というものなので、今までうまれた赤ちゃんの中で先天性風疹症候群の影響で耳が聴こえない、というのがまだわかっていない場合があるかもしれないんですよ。昔、沖縄ではやったときに、米軍機が飛んでいてもスヤスヤ眠っている子どもがいる、ということでこうした障がいがあることわかった、というような話もあるので…。

【参考】年代別風疹抗体価保有状況

”少なくとも”8人はうまれている、ということです。今実際妊娠を続けている人で、お腹の中の赤ちゃんが多分その障がいをもっているであろう、という方もまだいるはずなので、増えるのは確実です。年間105万人くらい赤ちゃんがうまれるんですけど、その中で「たった8人じゃないか」といわれてしまうと、予防しなくていいじゃないか、という話になってしまいます。そういうことをいう人も、ときどきいますね…。でもまあそこまではいわない人でも、では他の人の赤ちゃんのためにワクチンを打つかといわれればね…打ってほしいですけど、僕はうちますけど、そんなの自分とは関係ない…といわれてしまえば、それまでですよね。
さらには、中絶という選択をした人は先天性風疹症候群の統計には出てこないということも、忘れてほしくないです。先天性風疹症候群の赤ちゃんの数十倍の中絶があると考えられています。


――でも、この流行をとめるためには、家族や周囲に妊婦さんがいなくても、「妊娠」ということが身近にないライフステージの人も対策をしなければ、終わらない、ということですよね。 

そうですね。今までも、毎年、先天性風疹症候群の赤ちゃんはひとり、ふたりは生まれていたんですけど、去年くらいまでは、その風疹が誰からうつったのかがわかっていたんです。つまり、それほど流行していなかったので、旦那さんがかかっていたとか、同僚がかかってうつったって感染経路がわかっていたんですけど、今年になってからは、どこの誰からうつったのかがわからない風疹をもらって赤ちゃんがそうなった、という例が増えています。つまり、流行しているので、電車のなかでうつったかもしれないし、隣に座った誰かだったかもしれない…というのが増えていて、そう言う意味ではもう、「関係ない」と思っている人も全員がワクチンを打って、風疹にかからないようにしてくれないと、そういう赤ちゃんがうまれることは防げない、ということですね。


――では、具体的に免疫をもっている人を増やす方法なんですけれども、もうこれはワクチン接種、ということなんですね?

もうワクチンしかないですね。もともとぶつぶつがでる1週間くらい前から感染力があるとされているので、「かかった人は出歩かない」っていうのは解決になりません。ぶつぶつが出る前は「かかっていても気付けない」んですから、無理ですよね。だから、ぶつぶつ出ちゃったから家にこもっていればいいや、ではだめです。その数日前から接触した人全員に「オレかかったよ」と言いまくって、「ごめんねごめんね」って言わないとだめということですよね。でももちろんそれは難しいですよね。さらに15%くらいの人はぶつぶつも出ません(注:不顕性感染)。だから、ぶつぶつが出ていなくて、ウイルスをまき散らしている人が、たぶんそこかしこにいるかもしれないんですよ…(注:不顕性感染の場合は、感染する力は弱いと考えられていますが、はっきりとはわかっていません)。 


――そのように対策が必要とわかったところで、今、自分に免疫があるのか、ワクチンを接種したほうがいいのかわからない、という人も多いと思うんですが、そういった人はどうすればいいのでしょうか? 

まず、ワクチンが2回必要だということを再確認しておきます。子どもの時に一回だけ打っていても、免疫としては不足している場合が結構あるのです。よって、2回のワクチン接種が確認できない場合は、抗体価を測ったりするよりも、まずワクチンを打つということを優先してください。

そのうえで、ワクチンをどういう人が打てばいいか、なんですけど、まず妊娠を考えている女性は当然ですね。妊娠する前に打ちましょう。避妊している人であっても、いつ避妊に失敗して妊娠するかわからないですから、打ってもらいたいです。

次に大事なのが「男」。今、流行の9割が大人と言いましたけど、80%以上は「大人の男」なんですよね。もともと赤ちゃんに影響がでる問題というのはかなり昔からわかっていたので、女の人には、ある程度ーーまあ制度の変更でちょっと差はあるんですけどーー、女の人にはそこそこワクチンを打ってるんですよね。なんですけど、男の人は、妊娠とは関係ないよ、とほったらかしにされていた時代があるんですよ。しかし、男女に打たないと先天性風疹症候群を防ぐ効果が少ないことがわかったので、今の子どもたちは男も女も打っています。でも、今大人になっている男の人たちは、十分なワクチンを打ってないんですよ、ずーっと。なので、今かかっている8割方は男で、男ががんがん流行させているので、それが妊婦さんにうつって、そういう赤ちゃんがうまれている、という現実があるんです。

なので、ぜったい男の人の人には打ってもらいたいです。で、もちろん、その中でも打たなくても良いかな?という人がいます。「確実に2回風疹のワクチンを打った」という記録が母子手帳にあれば、まあうたなくてもいいです。あと、「本当に」昔に風疹にかかったことがあるんだったら、うたなくていいです。「本当に」というのはですね…、親に「おまえ風疹にかかったから大丈夫だよ」といわれているひとは結構いるんですけど、実はその風疹の診断は「間違い」だったりするんですね。半分くらい違う、という医師もいます。「ただちょっとぶつぶつって出た」というのを「あ、これ風疹だよ、たぶん」くらいの診断でやられていたりとか、他に「はしか」もぶつぶつが出るし、「突発性発疹」もぶつぶつが出るので、他のぶつぶつの出る病気と間違えて…まあ別に間違えてもどうせ治っちゃうのでね、(かかったひとの体調という面では)問題ではないんですけど、当時は医師も現在のような問題になると思っていないですから、「まあ風疹だよ」というような診断をやっていたり、親が勘違いしたり、ということがけっこうあるらしいんです。その間違いをそのまま母子手帳に記入したりすることもあったと思います。

実際産婦人科の外来でも旦那さんがついてくるのでね、妊婦のだんなさんには絶対にうて、と言うんですけど、「いや、僕昔かかったんですよ」、と言われて、「本当ですか?」ってもう一度聴くと、「いや、たぶん…そう思うんですけど…」みたいなね。だいたいは自分の記憶はない時期のことですしね。中学生くらいにかかったんであれば、やや信用してもいいんですけど…。現代なら採血で本当にそれが風疹かどうかはわかるんですけど、昔はそこまではしなかったので、「絶対かかった」と言い切れない人は、ワクチンを打ってと言ってます。

実際に経験したことですが、妊娠初期の妊婦のご主人が風疹にかかったことがあります。その方は、親に「おまえは小さい頃に風疹にかかったことがあるから大丈夫」と言われていたんですよ。風疹にかかったことが間違いだったのか、それとも、年月が経つうちに免疫が無くなってしまったのか、それはわかりません。しかし、「風疹にかかったことがある」ということが「風疹にかからない」ということではないのです。

しかも、過去にかかっていて、免疫がある人がワクチンを打っても問題は何もないので、一回かかったかどうかあいまいでわからないな、という場合は、うつほう、安全側で考えてほしいですね。 MRワクチンならはしかの予防にもなるし。


――まさにそういった質問が妊婦さんから寄せられています。「夫に抗体があるか不明な場合、抗体があるか検査するのと予防接種であまり値段が変わらない気がするので、抗体のあるなしにかかわらず、いきなり予防接種してしまってもよいのでしょうか?また、妊娠後の検査で風疹の抗体に問題なし、と言われた場合は例え家族や身近な人に風疹が出たとしても、隔離するなどそれ程気をつけなくてもいいんでしょうか?」

まず、旦那さんは、抗体検査をせずにワクチンを打つことを勧めます。もちろん採血して、免疫があるかないかを調べて、なかったら打つ、というのでもいいんですけど、そうするとうつまでにタイムラグが生じてしまうんですよね。会社休んで採血に行って、後日結果を聞きに行って、あ、免疫なかったから打つ、と…免疫があったならいいですけど、そういうことをやっていると、忙しいビジネスマンは下手すると1か月、2か月とのびちゃうんで、それよりは一発バンと打ったほうがいいということで、検査せずにワクチンを打つことを勧めています。

それと、妊婦さんが免疫があるといわれたとしても、その「ある」というレベルが実はいろいろなんですよね。すごくある人と、まあある、という人がいるので、やっぱり、身近にそういう感染者がいると、ふってくるウイルス量がとても多いので、もしかしたらその免疫を破ることもあるかもしれないです。なので(感染者は)隔離はしたほうがいいと思いますけどね…。たとえ免疫があっても隣に風疹にかかった夫がいたら嫌でしょう。ただ、赤ちゃんに障がいがでるのは、妊娠の20週くらいまでです。なので、20週をこえていれば、赤ちゃんのそういう大事な部分は作り終わっているので、もうそれ以降は障がいがおこることはないので、そこまで気にしなくていいのかな、と思います。まあ、隔離した方がいいと思いますけど。 

また、妊娠初期に測定する風疹HI抗体価(後述)は32倍あれば「免疫があるからワクチンは不要」と言われます。しかし、32倍だったのに先天性風疹症候群の赤ちゃんを産んだ母親も何人もいるのです。免疫があるからと思って、風疹にかかった子どもを看病して、お腹の赤ちゃんが先天性風疹症候群になってしまった人もいます。よって、たとえ免疫があると言われても風疹に感染した人は妊婦さんに近づけてはいけません。周囲の人にワクチンを打ってもらってバリアになってもらいましょう。


――とにかく免疫があるかどうか分からない人はワクチンを打ったほうがいいということですね。

そのとおりです。女性で既に妊娠したことのある方は、今の日本だとほとんど場合、妊娠中に、風疹の免疫があるかどうかの検査をしています。さっきの質問のかたも検査をしていましたよね。(血液検査の)「風疹HI」という項目ですね。この項目が、「16倍」以下、つまり「8倍未満」「8倍」「16倍」という数字だった人は(出産後に)ワクチンをうちましょう、と勧められています。なので、今からまた妊娠をするつもりがあるんでしたら、その項目をもう一回みてもらって、「8倍未満」「8倍」「16倍」の人はワクチンをうつ。「32倍」「64倍」「128倍」「256倍」「512倍」…とかはOK、ということになっています。

意外と検査結果のフィードバックで医師がいう「問題ない」が「免疫があるから問題ない」と言ってるんじゃなくて、「(妊娠中の)今は風疹にかかっていないから(今回の妊娠は)問題ない」といってスルーされているときがあるんです。産婦人科の医師といえども、予防に一生懸命じゃないと、「この妊娠が終わればいいじゃない」みたいな感じで検査結果を伝えている場合があります。そうすると「問題ない」の意味合いが違うので、次回の妊娠については問題が無いわけではないという場合があります。自己防衛のためにはその数字はみてもらいたいな、と思いますね。


――風疹抗体価HIの数値が「8倍未満」「8倍」「16倍」だった方で、出産して今授乳中という場合は、ワクチンを打っても大丈夫ですか?

授乳中でも打って大丈夫です。むしろ、授乳中は有利です。授乳中の方はすぐに妊娠する可能性は低いですし、ワクチン打って2か月は避妊が必要になるんですが、授乳中の方はその期間がとりやすいので、おすすめです。ぜったい打った方がいいです。2回目の妊娠のときに、風疹にかかって赤ちゃんに障がいが出たという例が、今回の流行でも2例くらいあります。つまり、上のお子さんのときに免疫が低いのがわかっていたのに、ワクチンをうたずに妊娠して、風疹にかかって先天性風疹症候群だったというのが、昨年秋以降に確認されている8例のうち2例がそうだったと思います。 


――ワクチン接種後の避妊が必要という話ですけれども、男女ともに、ですか?

男の人は避妊をする期間を設ける必要はありません。男の人はお腹の中に子どもが入ることはないので。女性は、ワクチン接種後2か月間避妊をすること、となっていますね。


――ではワクチンを打とう!と思ったときに、どこでうてるのでしょうか?

だいたいワクチンがあるのは、小児科です。内科でもあるところもあります。婦人科もおいてあるかもしれません。いずれにしても、だいたいの病院は、予約をしてもらうようにしているところが多いです。なぜかというと、ワクチンの在庫がないと(突然来院されても)打てないですし、今希望者も増えているので(2013年4月現在)、ちょっと流通が逼迫していてですね、病院によっては届いていなかったりするんですね。(追記:2013年11月の時点では十分な流通量があります)

それと、今流通しているのは「風しん麻しんワクチン(MRワクチン)」という混合ワクチンです。前は風疹の単独ワクチンもあったんですけど、もう在庫がないようです。風しん麻しんワクチンの方が圧倒的に生産量が多くて、今、風疹の単独ワクチンはほとんどなくなっています。麻しんというのは「はしか」です。このMRワクチンなら風疹だけでなく、はしかも予防できます。はしかは、かかること自体がとってもこわい病気です。はしかにかかると赤ちゃんは…1000人に1人くらいは亡くなってしまう、それくらいこわい病気なので、どうせならこの混合ワクチンをと勧めています。それが今10000円くらいですかね、高いので二の足を踏むかもしれませんけど、そういう不安な思いをするよりはいいと思います。


――ワクチンの副反応が心配なんですけど…?というご質問もいただきました。

「風疹麻疹ワクチン(MRワクチン)」というのは、非常に安全性が高いことがわかっていて、注射を刺したところに発赤がおきたり、痛みがあったり、熱をもったり、あと実際に発熱するようなときも十数パーセントくらいあるのはわかっています。ただ「ワクチンを打つリスク」と「ワクチンを打たずに、その病気にかかってしまうリスク」を比べて判断するものであって、ワクチンというのは、うたずに直接かかるよりも、うつほうがいろんな意味で利点が多いということがわかっている、そういう予防法なんですね。

なので、ちょっと発赤があるとか、ちょっと数日熱が出るとか、そういうものよりも、かかって赤ちゃんに障がいがでたり、命の危険があったりすることのほうが何百倍もあぶないので、ワクチンのほうが有効と。完全に安全とは言いませんけど、(MRワクチンは)ワクチンの中でも非常に安全な部類です。お子さんは1歳と小学校入る前に打っているはずです。多くの子どもたちが打っていて、問題は起きていないので、まして大人が打って問題が起こるということはかなり低いと考えられますから、打ってもらいたいと思っています。


――今、産婦人科にお勤めでいらっしゃいますが、先生が接していらっしゃる中での事例をお伺いできますか?

検診に来ている妊婦さんの旦那さんがかかった、ということがこの1か月くらいで2人いるんですよ。他にも、57歳の妊婦さんの実の父親、つまりお腹の赤ちゃんのおじいちゃんがかかってしまい、どうしようという事例もありました。とにかく、「男性」がうたなければどうしようもないんです。もちろん、今から妊娠しようと思っている女性が第一ですけど、この流行を止めるためには男性がどれだけワクチンをうつかということにかかっていますね。おじいちゃんたちも、10000円くらいかかってしまいますが、赤ちゃんのかわいい服を買うくらいならワクチンを打ってほしいですね。

また、現実的には中絶も増えています。可能性があると言われた時点で中絶を選ぶ人がある一定数いて、風疹が流行する年には中絶が増えます。


――今、あらためて自分のパートナーにしっかりワクチンを打ってもらおう、と思っている女性も多いと思います。それを伝えようとしても、いろいろな反応があるかもしれません。「関係ないよ」というように思う方もいらっしゃるかもしれないんですが、太田先生はビジネスマンとしての「リスクマネジメント」という意味合いでも対策が必要、と訴えていらっしゃいますよね?

もし風疹にかかったら、1週間くらい出社停止になるわけです。そのこと自体が、責任をもって仕事をしていると言えるのか、というのが一つと、社内で感染が広がって、業務が回りにくくなったというような事例もあったりします。また、同じフロアに妊娠中の女性がいる「かもしれない」し、今から新しくパパになる人もいる「かもしれない」のに、もし自分が風疹にかかって、うつしちゃって、…もし万一ね、そういう障がいをもった赤ちゃんがうまれてしまったときに、「ごめんね」で済ませられるんですか?っていうのもありますね。
また、自営業者だと休業しなくてはなりません。収入も無くなるし、取引先に感染させたらどうするのでしょう。他人と一緒に仕事をする人は、迷惑をかけないためにもワクチンを打っておいてもらいたいです。

まあそこまで言わなくても、企業が新型インフルエンザの流行のときに事業を継続するためにいろんな防護策を出していたんですね。それと同じで、感染症を防いで事業を継続するというリスクマネジメントという面でも、できたら企業の経営者とか、そういうリスク管理を担当している人には、あらためて考えてもらいたいです。そして、社員にワクチンを打って予防をするように勧めてもらいたいと思います。顧客を訪問したときに、感染させてしまった事例もあります。既にYahoo!など一部の企業では社員のワクチン接種に助成金を出したりするところも出てきています


――経営者には情報提供や可能であれば助成制度、仕事を途中で抜けて接種しに行くことを認めるといった対策をとっていただきたいですね。

そういう意味では打つ「場所」と「時間」が取れないという問題があると思うので、例えばこの西東京の近くでいうと、立川と東中野にある「ナビタスクリニック」は駅ビル内にあり、夜9時まで診療していて、ワクチンの在庫も比較的豊富にあるようです(在庫状況は変動があるかもしれないので、事前の確認をお勧めします)。夜遅く、21時までやっているので、ビジネスマンにとってもいいんじゃないかと思います。
※ナビタスクリニックは川崎にもあります。

●4/12(金)太田先生より追加情報いただきました●
都内の大手町アビエスクリニックにてMRワクチンを積極的に扱っていらっしゃるそうです。
MRワクチンが10000円弱とのことです。夜7時まで診療(土曜日は午後1時30分まで)です。
東京メトロ大手町駅 C2b出口より直結
03-5224-6636

●6/23(日)太田先生より追加情報いただきました●
国立国際医療研究センター(新宿)
月曜日~金曜日 8:30~15:30(最終受付)
日曜10~16時 MRワクチンのみ(日曜は当面の間)
新宿からバスで10分 大江戸線 若松河田駅 徒歩5分
http://www.ncgm.go.jp/topics/fusingairai_20130604.pdf
http://www.ncgm.go.jp/access/map.html

かるがもクリニック(詳しくはホームページ参照のこと)
日曜 は9:00-12:00
主に日曜日などに不定期に、外来診療後にMRワクチン外来をします。
サイト内のブログを御覧ください。
小田急千歳船橋駅から徒歩
http://www.karugamo-cl.jp/index.php?FrontPage


――それ以外の病院でも、打てる場所は各所にあるので、電話で確認、予約をとったうえで、来院ということですね。もうまさに「待ったなし」ということですので「では来週にでも~」などと先延ばしにせずに、すぐに動いていただいたほうがいいということですね。

はい、接種してから効果が出るまでに2~3週間かかると言われていますので。 


――万が一かかってしまったら、どうしたらいいですか?

それはもう、家にこもってもらいたい。家から出るな、ってことですね。この風疹の癖の悪いところは、さっき言ったように症状が軽いので、ぶつぶつが出ていてもマスクで顔を隠して出歩いたりしている人がいるんですよ。治りきってないのに、3日くらいでそこそこ落ち着くみたいで、そうすると出歩くんですよね。感染させるかもしれないのに…。そういうところでもイヤな病気なんですよね。症状が重ければ出られないですけど、軽いんで。

それと、ぶつぶつが出ない人もいるので、感染していることがわからないで出歩いているというケースもあります。とにかく、かかってしまったら、会社にも行かず、家から出ないでもらいたいです。マスクをして。


――では最後に一言お願いします。

未来の赤ちゃん、これからうまれる赤ちゃんが、風疹のために、目が見えないとか、耳が聴こえないとか、心臓に穴があいて手術が必要とか、そういう状況になることを防ぎたいと思います。

予防できるんです。一人もそういう状態でうまれさせないことはできるのに、その手段がもうあるのに、そういう時代になっているのに、まだ今でもうまれているという、そういう状況。それは日本という先進国として一体どうなんだろうか、と本当に思うし、それをもうゼロにしている国もあるんですよね。なので、ぜひ聴いているみなさん、ご家族にワクチンを打ってもらって、そういう赤ちゃんをゼロにしてもらいたいですね。

あと、追加で言うと不妊治療の人でワクチンを打っていないひとがけっこういるんですよ。今から妊娠することがわかっているわけですから、ワクチンを打ちましょう。ワクチンを打った後の避妊期間がいやでワクチンを打たずにいる人もいますが、不妊治療を2か月間中断してでも、大流行している今年はワクチンを先に打った方が良いと思います。顕微受精後に妊娠したのに、夫が風疹にかかってしまい妊娠初期を泣きながら過ごした人もいます。2か月は障害のない赤ちゃんを産むのに必要な準備期間と思ってください。不妊治療でやっと赤ちゃんができたのに、中絶を含むような説明をするのは、もうやりたくありません。


まとめ

●妊娠を考えている女性、将来妊娠する可能性のある女性は必ず対策を
・ワクチンを接種したら、女性は2か月避妊が必要。授乳に関しては問題ない。大流行の今は不妊治療中の人もワクチンを接種し、避妊期間をおいて治療を再開することを勧めます
・妊娠経験のある方は、妊婦検診の「風疹抗体価HI」の数値を確認。「8倍未満」「8倍」「16倍」の方は免疫として不十分

●男性がワクチンを接種しなければ、この流行は止まらない!
・確実にワクチンを2回接種した/または確実に風疹にかかった(視診ではなく血液検査での判定)という履歴のある人以外は対策が必要な人と認識してください。
・免疫をもっている人がさらにワクチン接種をしても無害。まずは検査をして…と時間をかけるより、最初から接種してしまったほうが早く対策でき、費用も節約できる。
・ワクチン接種後、免疫ができるまでの2〜3週間のあいだにかかってしまう人も出ているので、インフルエンザと同じように飛沫感染予防を。

***

長文をお読みいただき、ありがとうございました。
ご自身やご家族が対策(ワクチン接種)の必要があるかどうか、ご判断いただけたかと思います。
ぜひ先延ばしにせずに今すぐアクションを起こしていただきたいと願っています。


★補足★
NHKでは「ストップ風疹〜赤ちゃんを守れ〜」というニュース特設サイトが設置されています。

こちらも詳しく分かりやすいですし、随時新しく報道されたニュースへのリンクも追加されています。

また、具体的に生まれた年別に要注意の度合いも記載された情報も参考になりますが、この点について太田先生にお伺いしたところ、「『集団接種が行われていた』とされる時代の方でも、ちゃんと推奨通りにワクチンやっている人ばかりではない」そうです。本文中で57歳男性がかかった事例というのもありましたね。

実際私も中学校のときに学校で女子は集団接種した世代ですが、「小さい頃に風疹にかかりました」と申告して接種していない人がたくさんいたと記憶しています。この「小学校のときに〜」が誤診かもしれない、というのは本文でお読みいただいたとおりです。太田先生は 「怪しい人、不確実な人はワクチンを打つ、というのが基本ですから、年代によって安心しすぎるのはよくありません」とおっしゃっていました。

☆その他の参考ページへのリンク☆
風疹の流行を止めよう緊急会議…患者の体験談があります。
カニサンハウス たえこのへや…不妊治療後に先天性風疹症候群の妙子さんを出産し、18歳で亡くされた可児さんのページ

  

2013年3月18日月曜日

祝:産後クラス卒業3周年★



ちょうど3年前の今日、2010年3月18日に撮った写真です。
この日、マドレボニータの「産後のボディケア&フィットネス吉祥寺教室」3月コースの最終回でした。
クラスがはじまった2/25と今日3/18を感慨深く迎えました。

妊娠中に偶然ラジオで知ったマドレボニータ。
会社を辞めて、何かに所属したくてまず賛助会員になりました。

産後、待ちに待ったクラスなのに、いざスタジオに入ろうとすると不安で、
地下への階段を降りるのに勇気がいったこと。
アシスタントの先生たちが前に立って見せてくれた骨盤の動き(だいぶたってから「アイソレーション」というと知りました)のキレが良すぎて、自分が同じ動きをやっているとは思えず、ちょっと凹んだこと。
育休中の人がぼやきながらも誇れる仕事をもっているように見えて羨ましかったこと。
1週目はランチに行きたいのに誘えなくて、スタジオ出たところで立ち話できた人の確約をとってから翌週みんなに呼びかけてみたら半分以上の人が応じてくれてうれしかったこと。

あ~、今思うと「ザ・産後」だったなあ。

「『私』を主語に語る」という”シェアリング”が気になって申し込んだのに、
実際のシェアリングの時間は楽しいだけの時間ではなかったです。
いやがおうにも「自分」に向き合い、言葉にしなければならなかったから。

今までやってきたことはいろいろ話せるけど、
今何してるか、これからどうしたいかは何も話せない「自分」、
「◯◯ちゃんママ」でいる限りは問われない「自分」に。

でもその中で気付きました。
「誰かの何かのきっかけになる」ということは、
前の仕事でしか実現できないことではなく、
自分が何をするのでも大切にしたい思いであることを。

他の人の話を聴くのも新鮮でした。
誰もがほぼ同じ月齢の赤ちゃんがいる「ママ友(候補)」である以前に、
一人の大人の話ができる友人になりうる人でした。

さっき、3年前の今日のシェアリングのシートをめくってみました。
忘れていたけど、テーマは「5年後の私」を選んでいました。
あけみちゃんがとってくれたメモには
「しごとをやめた」ー「戻れる場所がある人がうらやましかった」ー「この気持ちを忘れないで進みたい」
「十字路 きっかけ」ー「人のためになることが喜び」ー「人・社会の役に立つことをしたい」
「この教室」ー「このような話をできるようになった」ー「今後に役立てたい」
とありました。

5年後って全く掴めない、見えない未来だったけど、確実に時間は過ぎる。
だって、もうその半分以上、3年たってしまったもの。
見えないから考えても仕方ないんじゃない。
産後の、ともすると目の前の赤ちゃんのオムツとおっぱいのことしか考えられない時期に「5年後」って視点を与えられて、無理にでも言葉にして、語れる相手ができたことがどれだけ意味のあることだったか。
産後の専業主婦のキャリアは「落ち着いたら考えよう」じゃないんだ、とあのときに知れて本当によかったです。

ちなみに、先週ランチしたマンション友(第2子の産後に田無教室受講)と話をしたときも「あのとき『5年後の私』って考えたのが本当によかった。残りの育休中の意識があのときから変わったと思う」と話してくれて、やっぱそうだよね〜〜〜と思ったのでした。

私はこの1か月後にマドレボニータとNEC社会貢献室の協働プロジェクト「NECワーキングマザーサロン」のサポーターになり、その後ファシリテーターを目指して提出したエントリーシートがきっかけでマドレボニータの事務局スタッフになりました。
今は毎日こんな風に(過去のブログ記事参照)働いています。

今、産前・産後の女性、そのパートナー、さらにそれを取り巻く社会一般の人たちに「産後」を知ってもらうにはどうしたらいいのか…ということを常に考えています。
しっかり心身ともにリハビリできたので、産前よりもものおじせずに図太く斬り込んでいけるようにもなりました。

だからこそ、産後ケアを知らなかったときの自分、おっかなびっくり産後クラスの戸を叩いた自分を忘れないようにしないとなあと思う「3年後の私」なのでした。

  

2013年3月17日日曜日

モコレコメン:リストラ疑似体験/本 今日からあなたには仕事はありません


ハイリスク・ハイリターンな外資系企業ではたらく、ということは、私が社会人になったころはそれを選びたい人が選ぶ道、だったと思います。
でも今は安定を求めて入った日系企業が投資ファンドに買われる…とか、そうでなくてもいろいろな事情で当たり前に続くと思っていた仕事がなくなるということがありえます。

何をもって「リスク」か、という概念もかわりつつありますが、またハイリスクならハイリターン、という図式もなりたたなくなっていますが、とにかく明日も同じように仕事が保証されないのは一部の外資系という世の中ではなくなりました。

とはいえ、ありえるって頭ではわかってるけど、誰もいつだってどうなるかわからないと思っているけど、そうなったらどうなるか?自分はどうするか?を知り、考える機会はなかなか得られません。

今回読んだ『今日からあなたには仕事はありません(豊田大史)』はジャンルとしてはビジネス書。
でもスタイルは「小説」というかたちをとっています。
ある朝、典型的日系メーカー営業部のオフィス。部長に招集されていた朝礼に部長の姿はなく、その変わりに入ってきたのは見たことのない、明らかに自分の会社の人ではない雰囲気をたたえた男性だった…。

そこから始まる激動の3か月間。オンリーワンの存在として「どこでも生き残れる」ビジネスパーソンになるための力の付け方が、ストーリーに沿って9章で展開されます。
各章にはビジネス書的なチャート図もあるのですが、これだけを唐突に「必要ですよ」と言われるのではなく、ストーリーの中で主人公の女性が試行錯誤しながら掴む結論なので、腹落ちするし、やる気になります。

おそらく、その腹落ちした各論について習得するには、別の詳細な本などをあたっていく必要があると思いますが、1冊で全容がとらえられるのがとてもいいです。

読み終えて感じるのは、自分の会社が危なそうな人はそのときに備えて読んでおきましょう、という本ではないということ。
今の働く環境や組織が安定しているかどうかに関わらず、自分がどうありたいか、何をしていきたいか、それは今の組織が継続することに頼ったビジョンではないか?ということを常に考えておくことが大切だということですね。

「そうなったらどうなるか?」を疑似体験しつつ、そうなる前に今の自分ができる備えを考えられる…というのはこの小説スタイルだからこそ。

その意識で行動が変わり、すると思いがけない展開や出会いがあって、自ら環境を変えることになるかもしれない。
そのままその組織にいるとしても、さらにいい仕事ができるかもしれない。


ここからはちょっと自分の話。

私が今仕事をしているNPO法人マドレボニータでは、年2回「ビジョンシート」を更新し、
「ビジョンMTG」で発表して、仲間からフィードバックをもらいます。

半年後、1年後、5年後のビジョンを書くという欄もあります。
そこで気付いたのですが、今までの私のビジョンシート、マドレで働いていることが前提になっていました。
もちろんその組織での5年後を考えることは大事だけど、それだけでは仮にそのまま5年来れたとしても、そこまでに作って来れるつながりや世界に差が生まれそう…。

一度「自分の意志だけではその組織に残れない」ということを身を以て経験しているのにこれです。
ワーキングマザーになってさらに限られる時間の中、常にタスクも中長期的にやりたいこともいっぱいでそれが楽しい状態。
だからこそ一歩ひいて「外」も意識していこうと、この本を読んで気付かされました。

きっとバリバリのビジネスマン&ウーマンが主なターゲットだと思うけど、そうでない働き方の人でもきっといろいろ感じられるはずです。

実は、この本を書いたのは大学時代のサークルの後輩。
でも、だからレビューを書いたんじゃありません。
そうでなくても、この本を読んでいたら書いたと思います。