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2013年4月11日木曜日

基本から対策までわかる!「風疹」問題/太田寛先生(瀬戸病院産婦人科医師)に伺いました

今、大問題となっている風疹の流行。
テレビでもやっているけど、イマイチ自分に何か対応が必要なのか、わかりにくいですよね。テレビの報道の熱気と、周りとの空気感の違いに、戸惑います。
私自身がしっかり知りたい!と思っていたこともあり、4/8(月)、私がパーソナリティを担当しているFM西東京の「kirakira☆アヴェニュー」にてゲストをお招きして、今回の流行について基本的なことからがっつりお伺いしました。

ラジオでお話いただいた内容を、ほぼそのまま書き起こしました。さらに追加の情報も含んでいます。なので、長いです。
でも、ものすごくわかりやすいし、問題の背景、理由も納得がいくと思います。
私の夫はこの原稿を読んだ翌日にワクチン接種に行きました。

やはり専門的な話なので、自分で説明しようとすると、何かあまり切迫感とか、必要性とか伝えるのが難しい問題だなあと思います。他の人にも知ってほしいと思ったら、よろしければこの記事をお勧めくださいね。


ゲストの太田寛先生にはこの書き起こしの原稿の確認や加筆にもご協力いただきました。太田先生、本当にありがとうございます。

***

ゲスト:
太田 寛(おおた ひろし)先生
慈桜会 瀬戸病院 産婦人科医師/北里大学 医学部 公衆衛生学 助教
1989年京都大学工学部電気工学科卒業後、日本航空株式会社羽田整備工場に勤務。2000年東京医科歯科大学卒業。茅ヶ崎徳洲会総合病院産婦人科、日本赤十字社医療センター産婦人科勤務を経て、2009年北里大学医学部公衆衛生学助教に。2012年瀬戸病院産婦人科勤務、現在に至る。平成21年度厚労科研費補助金「新型インフルエンザ対策(A/H1N1)妊娠中や授乳中の人へ」パンフレット作成委員。日本医師会認定産業医、日本産科婦人科学会専門医。



――まず、風疹とはどういう病気なのでしょうか? 

一言で言えば、体にぶつぶつが出る病気ですね。みなさんは子どものときにかかって、終わってしまっている病気と思うかもしれないんですけど、そう簡単な話ではありません。まず、うつりかたは「飛沫感染」といって、インフルエンザと同じですね。つばとか、そういうのでうつる。患者のくしゃみの中のつばを吸い込んでしまったり、つばが手にくっついたりして、顔、目、鼻を通してうつるようなうつり方です。2〜3週間くらい潜伏期間があって、ぶつぶつが顔と体に最初に出て、数日で手足に広がって、3〜4日ぶつぶつが出て、長くて1週間くらい出る人もいますけれども、その程度で治っていく。だから、別名「三日ばしか」とも呼ばれています。病気自体は比較的軽くて、重い病気にはなりにくいです。数千人にひとりくらい(重く)なることはありますけど、だいたい軽く終わります。

追加:今回の流行では大人では重症化する確率が高いことがわかりました。東京都感染症情報センターより

昔は子どもが友だち同士でうつって…ということもあったんですが、今はワクチンが非常によくなって、かつみんなが打つようになったので、お子さんの患者はかなり少ないですね。今のお子さんはMRワクチン(風しん麻しんワクチン)というのを1歳のときと、小学校入学前の2回打っているはずですね。そこで2回打っていれば、ほぼかからないので、子どもたちにあまり患者はいない、ということです。 


――今回の流行ですが、なぜ今ここにきて流行っているのでしょうか?

ワクチンを打っていない大人が大勢いるから、です。さっき、軽い病気だと言ったのに、何でこんなに何度も何度もテレビニュースでも流れるかというと、これはもともと軽い病気なんだけど、妊婦さんにうつると、うまれた赤ちゃんに障がいを残すことがあることが大きな問題だからです(先天性風疹症候群)。妊娠の初期に、もしそのお母さんに免疫がなくてですね、風疹にかかるとそれがお腹の赤ちゃんにうつってしまって、妊娠の初期だと80%以上の確率で赤ちゃんに障がいが出ます。妊娠週数が進むと障がいの残る確率は徐々に低下して、妊娠20週以降の感染であれば、ほぼ大丈夫です。障がいというのは、具体的に何かというと、うまれたときから白内障で目が見えない(出産後に数ヶ月してから白内障になる事もある)、心臓に穴があいてうまれてくる(後で手術をしなければならない)、あとは耳が全く聴こえない状態でうまれてくる、まあそういうものです。さらに精神発達障害なども起こります。もちろん、流産や死産もあります。

耳が聴こえない場合は、手術で人工内耳を入れる方法もありますが、体が大きくなるたびに何回か入れ替えなければいけません。心臓病や白内障も手術をすることになります。しかし、赤ちゃんですからね。負担も大きいですよね。と、そういうことが起こるというのが、今問題となっているわけです。病気自体は軽いんですけど、妊婦さんがうつってしまったときの、赤ちゃんへの感染による障がいが問題になっています。


――妊婦さん自身が、流行への対策としてワクチンを打つ、ということはできないというのは本当ですか?

はい、そうですね。風疹のワクチンは「生ワクチン」という、ウイルスを弱くして、それを打つことによってその病気の免疫をつける、というようなシステムのワクチンです。なので、ワクチンを打って1週間後くらいに、ウイルスが実際に体の中で増えることがあります。妊娠中に打つと、逆にその「先天性風疹症候群」を誘発してしまう可能性があるので打てない、ということです。

ただし、過去に間違いで妊娠しているのにワクチンを打ってしまった…という人は世界中に数千人いるのですが、ひとりもそれによって先天性風疹症候群というその障がいを起こした子どもはいません。よって、妊娠してるのにワクチンをうっちゃった、という人はそんなに心配しなくてもいいです。障害を起こすほどのウイルスは増えないということです。しかし、わざわざ妊娠中にワクチンを打ってはいけません。


――流行には、季節要因はあるのですか?また今後の流行拡大、または終息の見通しというのはたっているのですか?

普通は今ごろ(2013年4月)、春先からはやる病気なんです。なので、これから爆発的に…まあ既に爆発的なんですけど、これからさらに増えるんじゃないか、と恐れている専門家も多いですね。だから…どうやって止めるか、ということですね。で、流行が止まるかどうかということに関しては、今からどれだけの人がワクチンを打ってくれるかによって決まります。

流行を止めるには、人口の90%以上の人が免疫をもっていれば、次々とうつるという連鎖は止められることがわかっています。だから、たくさんの人がワクチンを打って、と言っても実はワクチン接種で免疫がつく人は実際には100%ではないので、100%の人がワクチンを打てば、90%以上に免疫がついて、一部免疫がつかない人がいても、隣の人にうつっていかないので、流行は止まる、と。それがいつ達成されるかで、流行が止まります。ワクチンで止めるのか、かかりまくって(結果として免疫がついて)止まるのか。


 ――現状は何パーセントくらい、という数字は出ているんですか?

大人だと…8割弱くらい、まあ年代によってちょっと違うんですけど、8割弱くらいですかね。流行が止まる数値ではないです。このまま対策が進まずにワクチンをうたない人が多いままだと、多くの方が感染して、妊婦さんにもうつって、そうすると赤ちゃんが…その1年後くらいに障がいをもってうまれてくるということです。さっきから問題にしている赤ちゃんの障がいというのは、風疹が去年の秋くらいから流行していて、そこから今(4月8日現在)までに全国で合計8人確認されています。ただし、一番軽い障がいは耳だけ聴こえない、というものなので、今までうまれた赤ちゃんの中で先天性風疹症候群の影響で耳が聴こえない、というのがまだわかっていない場合があるかもしれないんですよ。昔、沖縄ではやったときに、米軍機が飛んでいてもスヤスヤ眠っている子どもがいる、ということでこうした障がいがあることわかった、というような話もあるので…。

【参考】年代別風疹抗体価保有状況

”少なくとも”8人はうまれている、ということです。今実際妊娠を続けている人で、お腹の中の赤ちゃんが多分その障がいをもっているであろう、という方もまだいるはずなので、増えるのは確実です。年間105万人くらい赤ちゃんがうまれるんですけど、その中で「たった8人じゃないか」といわれてしまうと、予防しなくていいじゃないか、という話になってしまいます。そういうことをいう人も、ときどきいますね…。でもまあそこまではいわない人でも、では他の人の赤ちゃんのためにワクチンを打つかといわれればね…打ってほしいですけど、僕はうちますけど、そんなの自分とは関係ない…といわれてしまえば、それまでですよね。
さらには、中絶という選択をした人は先天性風疹症候群の統計には出てこないということも、忘れてほしくないです。先天性風疹症候群の赤ちゃんの数十倍の中絶があると考えられています。


――でも、この流行をとめるためには、家族や周囲に妊婦さんがいなくても、「妊娠」ということが身近にないライフステージの人も対策をしなければ、終わらない、ということですよね。 

そうですね。今までも、毎年、先天性風疹症候群の赤ちゃんはひとり、ふたりは生まれていたんですけど、去年くらいまでは、その風疹が誰からうつったのかがわかっていたんです。つまり、それほど流行していなかったので、旦那さんがかかっていたとか、同僚がかかってうつったって感染経路がわかっていたんですけど、今年になってからは、どこの誰からうつったのかがわからない風疹をもらって赤ちゃんがそうなった、という例が増えています。つまり、流行しているので、電車のなかでうつったかもしれないし、隣に座った誰かだったかもしれない…というのが増えていて、そう言う意味ではもう、「関係ない」と思っている人も全員がワクチンを打って、風疹にかからないようにしてくれないと、そういう赤ちゃんがうまれることは防げない、ということですね。


――では、具体的に免疫をもっている人を増やす方法なんですけれども、もうこれはワクチン接種、ということなんですね?

もうワクチンしかないですね。もともとぶつぶつがでる1週間くらい前から感染力があるとされているので、「かかった人は出歩かない」っていうのは解決になりません。ぶつぶつが出る前は「かかっていても気付けない」んですから、無理ですよね。だから、ぶつぶつ出ちゃったから家にこもっていればいいや、ではだめです。その数日前から接触した人全員に「オレかかったよ」と言いまくって、「ごめんねごめんね」って言わないとだめということですよね。でももちろんそれは難しいですよね。さらに15%くらいの人はぶつぶつも出ません(注:不顕性感染)。だから、ぶつぶつが出ていなくて、ウイルスをまき散らしている人が、たぶんそこかしこにいるかもしれないんですよ…(注:不顕性感染の場合は、感染する力は弱いと考えられていますが、はっきりとはわかっていません)。 


――そのように対策が必要とわかったところで、今、自分に免疫があるのか、ワクチンを接種したほうがいいのかわからない、という人も多いと思うんですが、そういった人はどうすればいいのでしょうか? 

まず、ワクチンが2回必要だということを再確認しておきます。子どもの時に一回だけ打っていても、免疫としては不足している場合が結構あるのです。よって、2回のワクチン接種が確認できない場合は、抗体価を測ったりするよりも、まずワクチンを打つということを優先してください。

そのうえで、ワクチンをどういう人が打てばいいか、なんですけど、まず妊娠を考えている女性は当然ですね。妊娠する前に打ちましょう。避妊している人であっても、いつ避妊に失敗して妊娠するかわからないですから、打ってもらいたいです。

次に大事なのが「男」。今、流行の9割が大人と言いましたけど、80%以上は「大人の男」なんですよね。もともと赤ちゃんに影響がでる問題というのはかなり昔からわかっていたので、女の人には、ある程度ーーまあ制度の変更でちょっと差はあるんですけどーー、女の人にはそこそこワクチンを打ってるんですよね。なんですけど、男の人は、妊娠とは関係ないよ、とほったらかしにされていた時代があるんですよ。しかし、男女に打たないと先天性風疹症候群を防ぐ効果が少ないことがわかったので、今の子どもたちは男も女も打っています。でも、今大人になっている男の人たちは、十分なワクチンを打ってないんですよ、ずーっと。なので、今かかっている8割方は男で、男ががんがん流行させているので、それが妊婦さんにうつって、そういう赤ちゃんがうまれている、という現実があるんです。

なので、ぜったい男の人の人には打ってもらいたいです。で、もちろん、その中でも打たなくても良いかな?という人がいます。「確実に2回風疹のワクチンを打った」という記録が母子手帳にあれば、まあうたなくてもいいです。あと、「本当に」昔に風疹にかかったことがあるんだったら、うたなくていいです。「本当に」というのはですね…、親に「おまえ風疹にかかったから大丈夫だよ」といわれているひとは結構いるんですけど、実はその風疹の診断は「間違い」だったりするんですね。半分くらい違う、という医師もいます。「ただちょっとぶつぶつって出た」というのを「あ、これ風疹だよ、たぶん」くらいの診断でやられていたりとか、他に「はしか」もぶつぶつが出るし、「突発性発疹」もぶつぶつが出るので、他のぶつぶつの出る病気と間違えて…まあ別に間違えてもどうせ治っちゃうのでね、(かかったひとの体調という面では)問題ではないんですけど、当時は医師も現在のような問題になると思っていないですから、「まあ風疹だよ」というような診断をやっていたり、親が勘違いしたり、ということがけっこうあるらしいんです。その間違いをそのまま母子手帳に記入したりすることもあったと思います。

実際産婦人科の外来でも旦那さんがついてくるのでね、妊婦のだんなさんには絶対にうて、と言うんですけど、「いや、僕昔かかったんですよ」、と言われて、「本当ですか?」ってもう一度聴くと、「いや、たぶん…そう思うんですけど…」みたいなね。だいたいは自分の記憶はない時期のことですしね。中学生くらいにかかったんであれば、やや信用してもいいんですけど…。現代なら採血で本当にそれが風疹かどうかはわかるんですけど、昔はそこまではしなかったので、「絶対かかった」と言い切れない人は、ワクチンを打ってと言ってます。

実際に経験したことですが、妊娠初期の妊婦のご主人が風疹にかかったことがあります。その方は、親に「おまえは小さい頃に風疹にかかったことがあるから大丈夫」と言われていたんですよ。風疹にかかったことが間違いだったのか、それとも、年月が経つうちに免疫が無くなってしまったのか、それはわかりません。しかし、「風疹にかかったことがある」ということが「風疹にかからない」ということではないのです。

しかも、過去にかかっていて、免疫がある人がワクチンを打っても問題は何もないので、一回かかったかどうかあいまいでわからないな、という場合は、うつほう、安全側で考えてほしいですね。 MRワクチンならはしかの予防にもなるし。


――まさにそういった質問が妊婦さんから寄せられています。「夫に抗体があるか不明な場合、抗体があるか検査するのと予防接種であまり値段が変わらない気がするので、抗体のあるなしにかかわらず、いきなり予防接種してしまってもよいのでしょうか?また、妊娠後の検査で風疹の抗体に問題なし、と言われた場合は例え家族や身近な人に風疹が出たとしても、隔離するなどそれ程気をつけなくてもいいんでしょうか?」

まず、旦那さんは、抗体検査をせずにワクチンを打つことを勧めます。もちろん採血して、免疫があるかないかを調べて、なかったら打つ、というのでもいいんですけど、そうするとうつまでにタイムラグが生じてしまうんですよね。会社休んで採血に行って、後日結果を聞きに行って、あ、免疫なかったから打つ、と…免疫があったならいいですけど、そういうことをやっていると、忙しいビジネスマンは下手すると1か月、2か月とのびちゃうんで、それよりは一発バンと打ったほうがいいということで、検査せずにワクチンを打つことを勧めています。

それと、妊婦さんが免疫があるといわれたとしても、その「ある」というレベルが実はいろいろなんですよね。すごくある人と、まあある、という人がいるので、やっぱり、身近にそういう感染者がいると、ふってくるウイルス量がとても多いので、もしかしたらその免疫を破ることもあるかもしれないです。なので(感染者は)隔離はしたほうがいいと思いますけどね…。たとえ免疫があっても隣に風疹にかかった夫がいたら嫌でしょう。ただ、赤ちゃんに障がいがでるのは、妊娠の20週くらいまでです。なので、20週をこえていれば、赤ちゃんのそういう大事な部分は作り終わっているので、もうそれ以降は障がいがおこることはないので、そこまで気にしなくていいのかな、と思います。まあ、隔離した方がいいと思いますけど。 

また、妊娠初期に測定する風疹HI抗体価(後述)は32倍あれば「免疫があるからワクチンは不要」と言われます。しかし、32倍だったのに先天性風疹症候群の赤ちゃんを産んだ母親も何人もいるのです。免疫があるからと思って、風疹にかかった子どもを看病して、お腹の赤ちゃんが先天性風疹症候群になってしまった人もいます。よって、たとえ免疫があると言われても風疹に感染した人は妊婦さんに近づけてはいけません。周囲の人にワクチンを打ってもらってバリアになってもらいましょう。


――とにかく免疫があるかどうか分からない人はワクチンを打ったほうがいいということですね。

そのとおりです。女性で既に妊娠したことのある方は、今の日本だとほとんど場合、妊娠中に、風疹の免疫があるかどうかの検査をしています。さっきの質問のかたも検査をしていましたよね。(血液検査の)「風疹HI」という項目ですね。この項目が、「16倍」以下、つまり「8倍未満」「8倍」「16倍」という数字だった人は(出産後に)ワクチンをうちましょう、と勧められています。なので、今からまた妊娠をするつもりがあるんでしたら、その項目をもう一回みてもらって、「8倍未満」「8倍」「16倍」の人はワクチンをうつ。「32倍」「64倍」「128倍」「256倍」「512倍」…とかはOK、ということになっています。

意外と検査結果のフィードバックで医師がいう「問題ない」が「免疫があるから問題ない」と言ってるんじゃなくて、「(妊娠中の)今は風疹にかかっていないから(今回の妊娠は)問題ない」といってスルーされているときがあるんです。産婦人科の医師といえども、予防に一生懸命じゃないと、「この妊娠が終わればいいじゃない」みたいな感じで検査結果を伝えている場合があります。そうすると「問題ない」の意味合いが違うので、次回の妊娠については問題が無いわけではないという場合があります。自己防衛のためにはその数字はみてもらいたいな、と思いますね。


――風疹抗体価HIの数値が「8倍未満」「8倍」「16倍」だった方で、出産して今授乳中という場合は、ワクチンを打っても大丈夫ですか?

授乳中でも打って大丈夫です。むしろ、授乳中は有利です。授乳中の方はすぐに妊娠する可能性は低いですし、ワクチン打って2か月は避妊が必要になるんですが、授乳中の方はその期間がとりやすいので、おすすめです。ぜったい打った方がいいです。2回目の妊娠のときに、風疹にかかって赤ちゃんに障がいが出たという例が、今回の流行でも2例くらいあります。つまり、上のお子さんのときに免疫が低いのがわかっていたのに、ワクチンをうたずに妊娠して、風疹にかかって先天性風疹症候群だったというのが、昨年秋以降に確認されている8例のうち2例がそうだったと思います。 


――ワクチン接種後の避妊が必要という話ですけれども、男女ともに、ですか?

男の人は避妊をする期間を設ける必要はありません。男の人はお腹の中に子どもが入ることはないので。女性は、ワクチン接種後2か月間避妊をすること、となっていますね。


――ではワクチンを打とう!と思ったときに、どこでうてるのでしょうか?

だいたいワクチンがあるのは、小児科です。内科でもあるところもあります。婦人科もおいてあるかもしれません。いずれにしても、だいたいの病院は、予約をしてもらうようにしているところが多いです。なぜかというと、ワクチンの在庫がないと(突然来院されても)打てないですし、今希望者も増えているので(2013年4月現在)、ちょっと流通が逼迫していてですね、病院によっては届いていなかったりするんですね。(追記:2013年11月の時点では十分な流通量があります)

それと、今流通しているのは「風しん麻しんワクチン(MRワクチン)」という混合ワクチンです。前は風疹の単独ワクチンもあったんですけど、もう在庫がないようです。風しん麻しんワクチンの方が圧倒的に生産量が多くて、今、風疹の単独ワクチンはほとんどなくなっています。麻しんというのは「はしか」です。このMRワクチンなら風疹だけでなく、はしかも予防できます。はしかは、かかること自体がとってもこわい病気です。はしかにかかると赤ちゃんは…1000人に1人くらいは亡くなってしまう、それくらいこわい病気なので、どうせならこの混合ワクチンをと勧めています。それが今10000円くらいですかね、高いので二の足を踏むかもしれませんけど、そういう不安な思いをするよりはいいと思います。


――ワクチンの副反応が心配なんですけど…?というご質問もいただきました。

「風疹麻疹ワクチン(MRワクチン)」というのは、非常に安全性が高いことがわかっていて、注射を刺したところに発赤がおきたり、痛みがあったり、熱をもったり、あと実際に発熱するようなときも十数パーセントくらいあるのはわかっています。ただ「ワクチンを打つリスク」と「ワクチンを打たずに、その病気にかかってしまうリスク」を比べて判断するものであって、ワクチンというのは、うたずに直接かかるよりも、うつほうがいろんな意味で利点が多いということがわかっている、そういう予防法なんですね。

なので、ちょっと発赤があるとか、ちょっと数日熱が出るとか、そういうものよりも、かかって赤ちゃんに障がいがでたり、命の危険があったりすることのほうが何百倍もあぶないので、ワクチンのほうが有効と。完全に安全とは言いませんけど、(MRワクチンは)ワクチンの中でも非常に安全な部類です。お子さんは1歳と小学校入る前に打っているはずです。多くの子どもたちが打っていて、問題は起きていないので、まして大人が打って問題が起こるということはかなり低いと考えられますから、打ってもらいたいと思っています。


――今、産婦人科にお勤めでいらっしゃいますが、先生が接していらっしゃる中での事例をお伺いできますか?

検診に来ている妊婦さんの旦那さんがかかった、ということがこの1か月くらいで2人いるんですよ。他にも、57歳の妊婦さんの実の父親、つまりお腹の赤ちゃんのおじいちゃんがかかってしまい、どうしようという事例もありました。とにかく、「男性」がうたなければどうしようもないんです。もちろん、今から妊娠しようと思っている女性が第一ですけど、この流行を止めるためには男性がどれだけワクチンをうつかということにかかっていますね。おじいちゃんたちも、10000円くらいかかってしまいますが、赤ちゃんのかわいい服を買うくらいならワクチンを打ってほしいですね。

また、現実的には中絶も増えています。可能性があると言われた時点で中絶を選ぶ人がある一定数いて、風疹が流行する年には中絶が増えます。


――今、あらためて自分のパートナーにしっかりワクチンを打ってもらおう、と思っている女性も多いと思います。それを伝えようとしても、いろいろな反応があるかもしれません。「関係ないよ」というように思う方もいらっしゃるかもしれないんですが、太田先生はビジネスマンとしての「リスクマネジメント」という意味合いでも対策が必要、と訴えていらっしゃいますよね?

もし風疹にかかったら、1週間くらい出社停止になるわけです。そのこと自体が、責任をもって仕事をしていると言えるのか、というのが一つと、社内で感染が広がって、業務が回りにくくなったというような事例もあったりします。また、同じフロアに妊娠中の女性がいる「かもしれない」し、今から新しくパパになる人もいる「かもしれない」のに、もし自分が風疹にかかって、うつしちゃって、…もし万一ね、そういう障がいをもった赤ちゃんがうまれてしまったときに、「ごめんね」で済ませられるんですか?っていうのもありますね。
また、自営業者だと休業しなくてはなりません。収入も無くなるし、取引先に感染させたらどうするのでしょう。他人と一緒に仕事をする人は、迷惑をかけないためにもワクチンを打っておいてもらいたいです。

まあそこまで言わなくても、企業が新型インフルエンザの流行のときに事業を継続するためにいろんな防護策を出していたんですね。それと同じで、感染症を防いで事業を継続するというリスクマネジメントという面でも、できたら企業の経営者とか、そういうリスク管理を担当している人には、あらためて考えてもらいたいです。そして、社員にワクチンを打って予防をするように勧めてもらいたいと思います。顧客を訪問したときに、感染させてしまった事例もあります。既にYahoo!など一部の企業では社員のワクチン接種に助成金を出したりするところも出てきています


――経営者には情報提供や可能であれば助成制度、仕事を途中で抜けて接種しに行くことを認めるといった対策をとっていただきたいですね。

そういう意味では打つ「場所」と「時間」が取れないという問題があると思うので、例えばこの西東京の近くでいうと、立川と東中野にある「ナビタスクリニック」は駅ビル内にあり、夜9時まで診療していて、ワクチンの在庫も比較的豊富にあるようです(在庫状況は変動があるかもしれないので、事前の確認をお勧めします)。夜遅く、21時までやっているので、ビジネスマンにとってもいいんじゃないかと思います。
※ナビタスクリニックは川崎にもあります。

●4/12(金)太田先生より追加情報いただきました●
都内の大手町アビエスクリニックにてMRワクチンを積極的に扱っていらっしゃるそうです。
MRワクチンが10000円弱とのことです。夜7時まで診療(土曜日は午後1時30分まで)です。
東京メトロ大手町駅 C2b出口より直結
03-5224-6636

●6/23(日)太田先生より追加情報いただきました●
国立国際医療研究センター(新宿)
月曜日~金曜日 8:30~15:30(最終受付)
日曜10~16時 MRワクチンのみ(日曜は当面の間)
新宿からバスで10分 大江戸線 若松河田駅 徒歩5分
http://www.ncgm.go.jp/topics/fusingairai_20130604.pdf
http://www.ncgm.go.jp/access/map.html

かるがもクリニック(詳しくはホームページ参照のこと)
日曜 は9:00-12:00
主に日曜日などに不定期に、外来診療後にMRワクチン外来をします。
サイト内のブログを御覧ください。
小田急千歳船橋駅から徒歩
http://www.karugamo-cl.jp/index.php?FrontPage


――それ以外の病院でも、打てる場所は各所にあるので、電話で確認、予約をとったうえで、来院ということですね。もうまさに「待ったなし」ということですので「では来週にでも~」などと先延ばしにせずに、すぐに動いていただいたほうがいいということですね。

はい、接種してから効果が出るまでに2~3週間かかると言われていますので。 


――万が一かかってしまったら、どうしたらいいですか?

それはもう、家にこもってもらいたい。家から出るな、ってことですね。この風疹の癖の悪いところは、さっき言ったように症状が軽いので、ぶつぶつが出ていてもマスクで顔を隠して出歩いたりしている人がいるんですよ。治りきってないのに、3日くらいでそこそこ落ち着くみたいで、そうすると出歩くんですよね。感染させるかもしれないのに…。そういうところでもイヤな病気なんですよね。症状が重ければ出られないですけど、軽いんで。

それと、ぶつぶつが出ない人もいるので、感染していることがわからないで出歩いているというケースもあります。とにかく、かかってしまったら、会社にも行かず、家から出ないでもらいたいです。マスクをして。


――では最後に一言お願いします。

未来の赤ちゃん、これからうまれる赤ちゃんが、風疹のために、目が見えないとか、耳が聴こえないとか、心臓に穴があいて手術が必要とか、そういう状況になることを防ぎたいと思います。

予防できるんです。一人もそういう状態でうまれさせないことはできるのに、その手段がもうあるのに、そういう時代になっているのに、まだ今でもうまれているという、そういう状況。それは日本という先進国として一体どうなんだろうか、と本当に思うし、それをもうゼロにしている国もあるんですよね。なので、ぜひ聴いているみなさん、ご家族にワクチンを打ってもらって、そういう赤ちゃんをゼロにしてもらいたいですね。

あと、追加で言うと不妊治療の人でワクチンを打っていないひとがけっこういるんですよ。今から妊娠することがわかっているわけですから、ワクチンを打ちましょう。ワクチンを打った後の避妊期間がいやでワクチンを打たずにいる人もいますが、不妊治療を2か月間中断してでも、大流行している今年はワクチンを先に打った方が良いと思います。顕微受精後に妊娠したのに、夫が風疹にかかってしまい妊娠初期を泣きながら過ごした人もいます。2か月は障害のない赤ちゃんを産むのに必要な準備期間と思ってください。不妊治療でやっと赤ちゃんができたのに、中絶を含むような説明をするのは、もうやりたくありません。


まとめ

●妊娠を考えている女性、将来妊娠する可能性のある女性は必ず対策を
・ワクチンを接種したら、女性は2か月避妊が必要。授乳に関しては問題ない。大流行の今は不妊治療中の人もワクチンを接種し、避妊期間をおいて治療を再開することを勧めます
・妊娠経験のある方は、妊婦検診の「風疹抗体価HI」の数値を確認。「8倍未満」「8倍」「16倍」の方は免疫として不十分

●男性がワクチンを接種しなければ、この流行は止まらない!
・確実にワクチンを2回接種した/または確実に風疹にかかった(視診ではなく血液検査での判定)という履歴のある人以外は対策が必要な人と認識してください。
・免疫をもっている人がさらにワクチン接種をしても無害。まずは検査をして…と時間をかけるより、最初から接種してしまったほうが早く対策でき、費用も節約できる。
・ワクチン接種後、免疫ができるまでの2〜3週間のあいだにかかってしまう人も出ているので、インフルエンザと同じように飛沫感染予防を。

***

長文をお読みいただき、ありがとうございました。
ご自身やご家族が対策(ワクチン接種)の必要があるかどうか、ご判断いただけたかと思います。
ぜひ先延ばしにせずに今すぐアクションを起こしていただきたいと願っています。


★補足★
NHKでは「ストップ風疹〜赤ちゃんを守れ〜」というニュース特設サイトが設置されています。

こちらも詳しく分かりやすいですし、随時新しく報道されたニュースへのリンクも追加されています。

また、具体的に生まれた年別に要注意の度合いも記載された情報も参考になりますが、この点について太田先生にお伺いしたところ、「『集団接種が行われていた』とされる時代の方でも、ちゃんと推奨通りにワクチンやっている人ばかりではない」そうです。本文中で57歳男性がかかった事例というのもありましたね。

実際私も中学校のときに学校で女子は集団接種した世代ですが、「小さい頃に風疹にかかりました」と申告して接種していない人がたくさんいたと記憶しています。この「小学校のときに〜」が誤診かもしれない、というのは本文でお読みいただいたとおりです。太田先生は 「怪しい人、不確実な人はワクチンを打つ、というのが基本ですから、年代によって安心しすぎるのはよくありません」とおっしゃっていました。

☆その他の参考ページへのリンク☆
風疹の流行を止めよう緊急会議…患者の体験談があります。
カニサンハウス たえこのへや…不妊治療後に先天性風疹症候群の妙子さんを出産し、18歳で亡くされた可児さんのページ

  

2013年3月18日月曜日

祝:産後クラス卒業3周年★



ちょうど3年前の今日、2010年3月18日に撮った写真です。
この日、マドレボニータの「産後のボディケア&フィットネス吉祥寺教室」3月コースの最終回でした。
クラスがはじまった2/25と今日3/18を感慨深く迎えました。

妊娠中に偶然ラジオで知ったマドレボニータ。
会社を辞めて、何かに所属したくてまず賛助会員になりました。

産後、待ちに待ったクラスなのに、いざスタジオに入ろうとすると不安で、
地下への階段を降りるのに勇気がいったこと。
アシスタントの先生たちが前に立って見せてくれた骨盤の動き(だいぶたってから「アイソレーション」というと知りました)のキレが良すぎて、自分が同じ動きをやっているとは思えず、ちょっと凹んだこと。
育休中の人がぼやきながらも誇れる仕事をもっているように見えて羨ましかったこと。
1週目はランチに行きたいのに誘えなくて、スタジオ出たところで立ち話できた人の確約をとってから翌週みんなに呼びかけてみたら半分以上の人が応じてくれてうれしかったこと。

あ~、今思うと「ザ・産後」だったなあ。

「『私』を主語に語る」という”シェアリング”が気になって申し込んだのに、
実際のシェアリングの時間は楽しいだけの時間ではなかったです。
いやがおうにも「自分」に向き合い、言葉にしなければならなかったから。

今までやってきたことはいろいろ話せるけど、
今何してるか、これからどうしたいかは何も話せない「自分」、
「◯◯ちゃんママ」でいる限りは問われない「自分」に。

でもその中で気付きました。
「誰かの何かのきっかけになる」ということは、
前の仕事でしか実現できないことではなく、
自分が何をするのでも大切にしたい思いであることを。

他の人の話を聴くのも新鮮でした。
誰もがほぼ同じ月齢の赤ちゃんがいる「ママ友(候補)」である以前に、
一人の大人の話ができる友人になりうる人でした。

さっき、3年前の今日のシェアリングのシートをめくってみました。
忘れていたけど、テーマは「5年後の私」を選んでいました。
あけみちゃんがとってくれたメモには
「しごとをやめた」ー「戻れる場所がある人がうらやましかった」ー「この気持ちを忘れないで進みたい」
「十字路 きっかけ」ー「人のためになることが喜び」ー「人・社会の役に立つことをしたい」
「この教室」ー「このような話をできるようになった」ー「今後に役立てたい」
とありました。

5年後って全く掴めない、見えない未来だったけど、確実に時間は過ぎる。
だって、もうその半分以上、3年たってしまったもの。
見えないから考えても仕方ないんじゃない。
産後の、ともすると目の前の赤ちゃんのオムツとおっぱいのことしか考えられない時期に「5年後」って視点を与えられて、無理にでも言葉にして、語れる相手ができたことがどれだけ意味のあることだったか。
産後の専業主婦のキャリアは「落ち着いたら考えよう」じゃないんだ、とあのときに知れて本当によかったです。

ちなみに、先週ランチしたマンション友(第2子の産後に田無教室受講)と話をしたときも「あのとき『5年後の私』って考えたのが本当によかった。残りの育休中の意識があのときから変わったと思う」と話してくれて、やっぱそうだよね〜〜〜と思ったのでした。

私はこの1か月後にマドレボニータとNEC社会貢献室の協働プロジェクト「NECワーキングマザーサロン」のサポーターになり、その後ファシリテーターを目指して提出したエントリーシートがきっかけでマドレボニータの事務局スタッフになりました。
今は毎日こんな風に(過去のブログ記事参照)働いています。

今、産前・産後の女性、そのパートナー、さらにそれを取り巻く社会一般の人たちに「産後」を知ってもらうにはどうしたらいいのか…ということを常に考えています。
しっかり心身ともにリハビリできたので、産前よりもものおじせずに図太く斬り込んでいけるようにもなりました。

だからこそ、産後ケアを知らなかったときの自分、おっかなびっくり産後クラスの戸を叩いた自分を忘れないようにしないとなあと思う「3年後の私」なのでした。

  

2013年2月7日木曜日

マドレ事務局スタッフは裏方だけど、花形!



こんにちは。
以前このブログでご紹介したお財布を作っている革小物やバッグのお店エフィーローズ
何と2月をもって閉店が決まってしまったそうです。
いいお店だと思っていたので、残念です…。
今月いっぱい閉店セールをしています。もうかなり品薄ですが…。
私はご紹介した長財布が大きめなので(普段はいいんですけど)、荷物を少なくしたいとき用のコンパクト財布を買いました。



***


さて、今日は今の私の働き方について書いてみたいと思います。
簡単に端折ってしまうときは「在宅勤務です」と言っています。
たしかに毎日通うオフィスはないのです。
でも「在宅」で仕事をしている時間は7割くらいでしょうか。
もう少し正確にいうと、横文字好きみたいで恥ずかしいけど「ノマドワーク」です。

※ノマド:特定のオフィスなどを持たない働き方をする人、働き方。「遊牧民」という意味から派生したことばだそう。

自宅でもできるけど、気分転換に駅前の喫茶店で。
外出先にちょっと早めについてしまったので(またはあえて早めに到着して)。
近場のコーヒーショップで。
移動の電車の中で。
公民館のロビーとかでもできます。
15分単位で「就業」できるんです。

こう書くと、けっこう一匹オオカミ的な仕事なのかな…と思われます。
起業して一人でやってるとか、
ある部分の仕事をクライアントから任せられて請け負ってるとか、
講師系や作家系の仕事とか…。

ところが私の仕事は事務職(やや企画より)。
一般的に、一番ノマドできないと思われている事務の仕事なんです。
さらに、その事務の仕事を9人の同僚とワークシェアリングをしています。
その上、その9人は全員都内在住…というわけではなく、
東海や九州に住んでいるメンバーもいます。

メンバーはみんなフルタイムではなくパートタイマー。
シフトも、基本はあるものの、その週の予定や家族の都合でかなり流動的。
オフィスがあってもうまくまわるのか?というような働き方。

それを可能にしているのが「クラウドコンピューティング」です。
ネット環境につながるパソコンさえあれば、場所も時間も制約があってもぐんと自由度が高まります。
自分のパソコンにしか入っていないデータというのはなく、
全てインターネット上で管理されていて、メンバー間で共有されています。

ただ、そのようなITの進化がベースになっているものの、ツールさえあればまわるものでもないのです。
ツールをみんなが活用し、目的を達成するための工夫は案外アナログなことだったりもするんですよね。

例えばコミュニケーションは「余談」まで共有。
一日一言も声は発さなかったかもしれないけど、メールやチャットでしゃべり、共感し、泣き笑いしてます。
オフィスで働いている同僚同士よりも、きっと業務についてもプライベートについても詳しいです。

クラウド事務局を写真で表すのは難しいんですけど(だって見た目は一人でPCに向かってるだけなんだもん…)。

例えばミーティング。集まってPC見ているだけみたいですが、このネットワークの先には地方のメンバーがSkypeの音声通話とチャットでつながっています。

また、議案はGoogleドライブというネットワーク上のドキュメントサービスで共有し、みんなが加筆修正し、その変化もリアルタイムで確認できます。



これらのさまざまなノウハウは、試行錯誤の末に積み重ねられてきたもの。
私が入局する前からできていた仕組みもあるし、入局後にさらに改善されていったものもあります。

職場である「NPO法人マドレボニータ」は産後ケアに関する活動を行っている団体なのですが、
最近特に、産後ケアにまつわる話に加え、この事務局運営や新しい働き方について尋ねられることが増えてきました。
それをうけて、先日、CANPAN(日本財団)さんと共催で「クラウド事務局1DAYツアー」というセミナーを行いました。

まるごと一日、NPOの事務局運営についてのセミナー。
NPOの活動やファンドレイジング(資金調達)について語られることはあっても、
その事務局をどう運営しているかというところにスポットがあたるセミナーなんて珍しいと思います。

私たちも、企画してみたものの、1日分のセミナーとして成立するのか、
参加者に満足してもらえるのか、そもそも参加者はいるのか…と不安になりながらもがむしゃらに準備。

結果約60名のお申込み、参加率95%!
アンケートはまだ集計中ですが、満足度もかなり高いセミナーになりました。

私たちも、このしくみを少しずつ発信はしていたのですが、
このような形で体系立てて客観的にみることができたのは初めてで、
手前味噌ながらすごいなと思いました。

自分のライフステージに合わせて働くペースを柔軟に変えられて、
職・住・保育園接近で、
仕事を一人で抱え込んでしまうこともなく、
責任ややりがい、誇りももてる働き方
裏方だけど、形!(自分で言っちゃいましたが…)

この働き方がもっと普通になればいいのになってずっと思っていました。
偶然たどりつけた私はラッキー、ではなくて。
でもそのために何ができるのか?というのがあまり見えずにいました。
なんか、あまりに今までの働き方と乖離があって。延長線上にある気がしなかった。
先日のセミナーをやってみて、こうやって渡して行くことができるんだ、と思いました。

こういうセミナーをまたやるとか、
本にするとか(機関誌マドレジャーナルでは毎号特集でいろいろ最新の取り組みを紹介しているので、既に行っていることですが)、
少人数制のワークショップやコンサルもいいかも!

知りたい(自分もやってみたい、自分たちの組織に取り入れたいというくらいの気持ち)という人も「今度聞かせて~」というよりはがっつりそういう発信をつかまえてほしいです。
別にケチってるんじゃなくて・・・(笑)、
お茶飲みながら全容話せないし、それなりにインプットしないと、咀嚼して、さらに自分仕様にしていくのは難しいと思うから。

なお先日のフォーラムのスライドは、こちらのNPOフォーラムブログにて公開中です。
これだけ見てもよくわからない…という回もあると思いますが、ご興味あるかたはご覧になってみてくださいね。



日頃離れているからこそ、会えることの貴重さを実感しているし、大切にしている私たち。

だから会えたときにはものすごい高いテンション!
今まで顔を合わせた総時間は実はかなり短いかもしれないけど、コミュニケーション時間はハンパないです。

今回のセミナーは、9人中8人が一同に会するという初めての機会というギフトもくれました☆



***


なかなか説明が難しい私の働き方。
ブログを開設したら書きたいことの一つでした。
今日は前提や概要を書きましたが、まだイメージしづらいですよね(もやもやさせてしまったかも)。
これからは近況の中で具体的な、働き方が伝わるようなできごとを書いていきたいです。

ご質問は、コメント欄にお書きいただけたら、お答えするか、またそのテーマで記事を書いてみたいと思います。


  

2012年10月24日水曜日

モコレコメン:お財布がレシートでパンパンな人からの脱却〜長財布と神アプリ

ラジオ、産後ケアにつづいてのコンテンツは「モコレコメン」
僭越ながら私のオススメをご紹介させていただきます☆


突然ですが、お財布、どんなの使ってますか?
そしてお財布の悩みってありますか?

私はつい最近まで悩みがありました。
・家計用と自分用の2つ持ちでかさばる
・さらに、それぞれがパンパン
 →お札で、ではなく、レシートとポイントカードで(涙)

なんか、お財布がパンパンでしまらなかったり、レシートがはみ出てたり、
支払いのときにかたっぽのお財布でお金が足りなくてもう一個出して、
もう1本手が欲しいー!みたいなの…。
いやだと思いつつ、物心ついた頃から基本レシートをはさんだまんま、たまにレシート一掃しても3日もすれば膨らみ始め…状態だった気がします。

もっとスマートにお財布を取り出して使いたい!
そういえば今までお財布はずっと折財布だったけど、気付けば同じくらいの世代の友だちの長財布率が増えてきたような…。そこで、次に買い替えるなら長財布にしよう!と気に入ったのがあったら買い替える心づもりでだいぶたっていました。

既婚女性のニーズとして「自分用」と「家計用」を1つのお財布で入れ分けられたら…というのはあって、私も買い替えるならそれが条件でした。
通販雑誌などではそういう設計のを見かけるんだけど、全体のデザインとか、素材とかも含め欲しい!というものには出会えなかったし、ニーズがあるといってもニッチなのでそれほど選択肢もありませんでした。

そんな中、最近Facebookで友だちがファンページを「いいね!」しました、というタイムライン表示で新しいお店やブランドを知る、という認知経路が生まれ、その一つで知った皮のバッグや小物のお店"Efilose(エフィローズ)"これはいいかも!という長財布を発見!
在庫切れなので「お知らせメール」を設定して待っていたら、ほどなく入荷の連絡があり、注文しました。




このお財布、サイズ自体も大きいのだけど、カードの収納場所が24枚あり、
小銭ファスナーもがばっと開くし、その中が2つに分かれているので、今までの2つのお財布が1つにできる…!

でも、レシート問題を解決しないことには、ただでも大きいお財布がパンパンになって今よりみっともない…。
今回お財布を変えるのを機に、お財布にレシートがたまらない人になりたい!!


そもそも、なぜレシートでパンパンになってしまうのか?
・家計簿などに転記をしてないから
・転記する気ないくせに、しないで捨てるのには抵抗があるから
・なんで転記する気がないかというと、こまめに記録するのがめんどくさいから
・かといってまとめて月1回でもめんどくさいから(産後一時期はExcelで支出を記録していたけど続かず…)
・毎日帰ったらお財布からレシートを抜く(こんまりさんのお片づけ本に書いてあった)といいらしいけど、帰ってから翌日まで基本お財布は鞄の中…
…まあ全部言い訳ですけど(汗)

問題は、「こまめに簡単に記録ができないから捨てられずに財布にたまる」ということなんですよね…。


そうなると、こまめに簡単に記録ができる仕組みを導入するか、割り切ってレシートはもらったさきから捨てる(もしくはもらわない)かだな…。


そもそも家計簿を付けてないというのもあまりよろしくないですよね。
ここ最近は毎月使い道ごとに封筒にお金をいれて、残額で足りた/足りなかったを見てるだけでした(それも、何となく)。

そんなとき、ふと同僚のちいさんとの会話で、彼女がiPhoneのアプリで支出をこまめに記録していると聞きました。
その名もそのまま「支出管理」(¥85)
よさそうだし、安いので早速ダウンロードしました。

支出の登録は、携帯の連絡先登録に似ています。
新規ボタンで登録画面を表示させ、
日付、金額、用途、分類(食費、医療費など。任意設定可)、タグなどをつけて保存、でおしまい。
ユーザビリティもすごく考えられているので、感覚的に使える感じ。
慣れてしまえば、十数秒で1件入力完了。日付は今日の買い物なら標準で今日の日付がでるし(別の日にも変更可能)、よく使う用途名は記憶してくれてるので入力が早い!レシートをもらわずにお店を出てすぐに入力とかもできちゃうくらい。
日付順に入力しなくてもOK。きちんと時系列で集計してくれます。

そして、月ごとの分類別の予算を設定しておくと、今月の累計利用金額/残額もリアルタイムで出る!
グラフやいろんな軸での集計表形式での表示もすぐできます。
「無駄遣い」「必須」「定期出費」「カード払い」などのタグ付けをしておけば、その月の振り返りや改善策を考えることもできそう。


さらに、Googleドキュメントへのエクスポートも!!
なので、日常はケータイでどんどん入力、月で締めて記録するのにはパソコンへエクスポートって連動も可能★

というわけで導入してみたら、
まっったくレシートがたまらなくなりました!
レシートがお財布に入っていると入力したくて気になっちゃうくらいなのです。

ちょっと、ほんとに脱却できちゃうかもーー★

でも、これだけきちんと記録できて、リアルタイムに今月の利用額がわかると、ある意味お財布を自分用と家計用に分けなくても大丈夫かもしれないです。ここまでごつくないお財布でもよかったかなー。

ほんとに85円でいいんですか?という神アプリ。
子どもの頃からの習慣があっさり直ってしまうなんて!
レシートに悩む人、家計簿が続かない人におすすめですー!
Android用アプリには同じアプリ「支出管理」はないようですが、家計簿系アプリはいろいろあります。
使いやすそうなものや、評価が高くて、その高いポイントに共感できるアプリを選んでみてもいいかも。

やっぱり、仕事も日常もK.U.F.U.の精神を忘れずに★、ですな~。


***
今日の話とはあまり関係ないですが…

=ラジオ番組ワンマンデビューへのチャレンジで「マドレ基金」を支援中=
現在達成率102%!10月末までご支援引き続きつのってます★
まっきー、くろろん、まさこっち、仲井クン、ヨーコさん、マコさん、大地さん、うっちー、たけしくん、ふじみん、さっちぃ、ヒロ、すらいすたん、ちいさん、Tatsさん、kotsubuさん、秋子さん、のもゆみたん、ミチコさん、応援ありがとうございます☆
「10月中にコミュニティFM局の2時間番組ワンマンデビューでマドレ基金を応援!」

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(「◯◯さんが「いいね!」と言っています。」と表示されます)
  

2012年10月22日月曜日

kirakira☆アヴェニュー 10/22 ON AIR報告&裏話

何度も目にした「10/22(月)」の文字…。
そう、今日はついにkirakira★アヴェニュー、初ワンマンの日でした!


キラキラトークのゲストは「産後の働き方研究家」で「らしさ庵」主宰の野本ゆみこさん。
ひとりぼっちのスタジオに入ってきてくれただけでものすごい安心感でした★



素敵な写真でしょー!Facebookでも「いいね!」ラッシュでしたもん!


放送を聴いてくださった方がTwitterでこんな風にまとめてくださいましたよ。
***
自分「らしさ」を大事にする。それが産後の自分らしい働き方のヒント。身の回りを見渡して自分が「好き」っていう気持ちを大切に。気持ちの裏にあるストーリーを見つける。
***

自分がどう働きたいか、はどう生きたいか。
そう考えると大上段に構えがちですが、実は日常生活の積み重ね
だから、まずは身の回りの自分のものを手がかりに考え始める…という話、なるほどなーと納得!

また、同僚(NPO法人マドレボニータ事務局スタッフ)のくろろんがメッセージを送ってくださいました。

***
出産を境に何が一番変わったかといえば、

出産前は「仕事はお金を稼ぐ手段」でしかなかったのに対し、

出産後は「仕事は社会と、誰かとつながるきっかけ」になったことです。

(中略)

そして心から尊敬できる人と仕事を通じて出会えることに、最高のよろこびを感じています
***

のもゆみさんも「産後は『誰とはたらくか』を大切にしたいと思う人が多いです」とのこと。激しく同意です。

そんなのもゆみさんのことをもっと知りたい!セッションや講座を受けてみたい!と思った方は、ぜひブログをチェックしてください

★のもゆみ日記★

「聴き上手の講座を受けたら話し上手になった」という利用者の方の感想も、気になりますー!!

また、【ロコラボインフォ】でご紹介しました「西東京子育てコム」主宰の、のもゆみさん講師の講座「あなたにとって『はたらく』とは〜自分軸を明確にする〜」は残席わずか!(今日の放送前からさらにお申し込みが増えてます!)
ご関心あるかたはコチラから本当にお早めにお申し込みを〜!


【おちゃとも】は花小金井駅近くの「ル・パティシエ KUNIHIRO」の焼きドーナツをご紹介しました。

【kirakira★ソングリクエスト】10月後半のテーマは「切ない」。
今日は森高千里の「渡良瀬橋」でした。

***

さて、今日は初めてのワンマンだったのですが、
放送開始直前〜直後は久々に「俎上の鯉」の感覚を味わいましたね〜。

今日はイベントや講座のご紹介も多くて、
極力事前に出力してスムーズにご案内できるように準備していたのですが、
なぜかことごとく曜日が書いてない…!
でも、曜日もわからないと、聴いている人は行けるか行けないか判断しにくいですよね。

というわけで、話しながら足で(!)リュックを引き寄せ、原稿を読みながら手帳を開いて曜日を確認してアナウンス、などをしていましたよ、実は(笑)。
もう使えるものはなんでも使わないとー!

***

「パーソナリティのお話を引き受ける」ということは、「いつかはワンマンでできるようになる」ことを最初から意味していたので、徐々にできることを増やし、ミキサー操作を覚えて…と段階を踏んできたのですが、途中「どうにもワンマンでできるようになる気がしない」という自信が持てない時期がありました。
今できることの延長に「ワンマン」があるように思えませんでした。

でも、それを打破できたのは、
「ちょっとまだ自信をもってできない」というくらいの難易度の内容を次回に課していったこと(これは自分で決めた時もあれば、周りに言ってもらって「え〜〜?!(涙)」というときもありました)、
そして大きかったのは先月ワンマンデビューの日を決めたことですね(これも言ってもらった。受け身ですね…反省)。
やはり、ゴールの日が決まると、逆算してじゃあどうやって力を付けて行くか?という時間の意識が高まります。

これってマドレの産後ケアプログラムでもお伝えしている「時間を区切る」ってことですね。分単位でなく、週や月単位ですけど、同じことなんですね!(と今気付く)

さらによかったのがその日を公言したことです(これは自分だ!)。JustGivingのチャレンジにもしてしまった(これも私★)ので、応援の寄付をいただいた手前、後には引けない。笑
…ちょっとM気がありますね?

***

今日のキラキラトークは「産後の働き方」についてのもゆみさんのお話を伺いました。
私は研究家ではないですが「産後、どうはたらくか」というのは自分自身にとっても大きなテーマですし、産後ケアに携わる仕事上も常に考えていることです。

最初はそんなつもりもなかったふとしたきっかけがきっかけを呼び、新しい大きい何かを引き寄せる、というのは、老若男女問わずする可能性のあることだと思うのですが、
産後の「はたらく」においては、特にそれが大きい!と実感しています。

せっかくなので、このkirakira★アヴェニューのパーソナリティになるまでの軌跡をさかのぼってみましょう。

kirakira★アヴェニューのパーソナリティとお声掛けをいただく(2012年4月)
kirakira★アヴェニューのレポーター(2012年3月)
FM西東京の番組にゲスト出演(2011年中に2回。うち1回は直前に引き受け感謝される)
FM西東京の市民参加型番組が残念ながら終了(2011年3月)

FM西東京の市民参加型番組の市民スタッフ(番組レポーター)(2011年1〜3月)
FM西東京の市民参加型番組の市民スタッフ(市民まつり手伝い)(2010年11月)
FM西東京への取材で市民参加型番組が始まるのを知り、市民スタッフ登録(2010年9月)
子育てガイドブックの取材先を決める際に、FM西東京の担当を希望する(2010年7月)
子育てガイドブック第2弾の編集スタッフに誘われる(2010年6月)

子育てガイドブックの制作スタッフと知り合いになり、ランチする(2010年5月)
子育てガイドブック第1弾の完成披露会で、地元の母たちのパワーに圧倒される(2010年3月)
里帰りから戻り、本格的に田無での生活が始まる(2010年2月)

…って感じです。細かくてすみません!
でも、どれが抜けても今がなかった気がするんですよ。

もちろん、最初はパーソナリティなんてところに行き着くなんて思ってもなかったし、思惑があったわけでもないんですよね。
妊娠中に退職し、一度仕事から離れて、でも自分として存在し続けたくて
ピンと来たものに対して必死につかまっていったんだなあ、と振り返ると思います。

まあ、行き当たりばったりと紙一重なのかもしれないですけど、何が違いを産むかといえば、どういうことにピンときて、取捨選択するかという嗅覚と、選んだからにはそれを正解にするというマインド、正解だと思い込むマインド(だって絶対的な正解・不正解なんてなくて、自分が一つの事実をどうとらえるか、なので)。→ある程度おめでたい性格のほうがいいのかも…。
もちろん、得られた機会に対しては真摯に、全力で応えます。

そしてこれは、今私が一番時間をあてている仕事、マドレボニータ事務局スタッフに就職するまでも同じことがいえます。

どんなところに行き着くか分からない、どれくらい時間がかかるかわからない、
とっても不確実なものですが、
確実なものが来るまで待って足踏みしていても、あっという間に時間がたってしまいます。

もしかしたら求人を探して職に就くよりも大変かもしれないですが、
「生きてる」って感じはしますし、時間をはじめとしたいろんな制約がある産後に「自分らしくはたらく」にはこのアプローチ方法がいいのかも。

のもゆみさんと話していて、ワンマンデビューのタイミングとも重なってそんなことを思いました。


感慨にふけっていますが、ワンマンで何とかできるようになった、ってスタートラインに過ぎません。
一度できるようになったら、もうできるのは当たり前で、より安定感のある放送、聴き手に楽しかったりためになったと思ってもらえて、また次回も聴こう!FM西東京をもっと聴こう!と思ってもらえる番組することが求められて行きますからね。

楽しみながらがんばりまーす★


=このチャレンジで「マドレ基金」を支援中=
現在達成率93%!あと1200円で達成です★
まっきー、くろろん、まさこっち、仲井クン、ヨーコさん、マコさん、大地さん、うっちー、たけしくん、ふじみん、さっちぃ、ヒロ、すらいすたん、ちいさん、Tatsさん、応援ありがとうございます☆
無事ワンマンデビュー達成おめでとうのお祝いがてら、お願いしまーす★

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